今月のTELLER文芸部は
メンバーが順番に少しずつ作品を書くリレー形式となります。
1番目が私、木野
2番目が夜柚さん
3番目がベロニカさん
最後があかいとまとさんとなります。
順番に作品を見ていってください!
勇気を出して誘った、2人きり水入らずの花火大会。
慣れない下駄をコトコト言わせ、雑踏を危なかっしそうにフラフラ歩く彼女がそう急かす。
一歩進むたびに淡い赤色の裾や袖がゆらゆら揺れる様はまるで小さい金魚。
先程までの店巡りで見た、1等のモッキー人形目当てにムキになって射的に興じる姿も
まるでガラス細工のようなリンゴ飴に目を輝かせる姿も全てが愛おしい。
本当は花火のよく見える高台で、ムードたっぷりな所で告白したかったけれど
この感情を、もう1人だけで抱えきれない。
精一杯の僕の感情の吐露は
不意に現れた黒い影に遮られた。
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