テラーノベル
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前髪を梳かして、 制服のリボンを整える。
履いたローファーを トントンと2回床に打ち、
スマホで時間を確認した。
桃園菫
玄関を開けると、
家の塀すぐに 明るい金髪が見えた。
桃園菫
門扉を飛び出すと、 すっと避けられる。
そのまま転げそうになった 私の襟首を、
その人が掴んだ。
桃園菫
桃園菫
梶蓮
呆れたような目で 私を見る蓮。
朝、挨拶がわりに 飛びついて避けられ、
呆れられるのが毎日の日課だ。
桃園菫
桃園菫
梶蓮
桃園菫
私の言葉の八割を 無視されるのも、
いつもの事。
どんなに蓮が 冷たい態度をとっても、
隣を歩けるだけで私は嬉しい。
毎日家まで 迎えに来てくれて、
学校まで送ってくれるのも。
冷たくとも優しい 幼馴染の背中を見て
口元がニヤけずには いられなかった。
これはそんな幼馴染と、
幼馴染を溺愛している 私のお話し。
梶蓮
桃園菫
私が通う高校の前につくと、
そう言い残して去る蓮。
首にかけたヘッドホンを 耳に当てるまでがセット。
桃園菫
友達♀︎
友達♀︎
うっとりと見えなくなるまで 後ろ姿を眺めていると、
登校してきた友達が そう茶化してくる。
桃園菫
桃園菫
友達♀︎
友達♀︎
友達♀︎
桃園菫
桃園菫
友達♀︎
友達♀︎
とっくに見えなくなった 道の先を見つめる私は、
友達の手によって教室まで 連行されたのだった。
コメント
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あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛〜、 神ぃぃぃぃぃ… 続き待ってます!