忘愛症候群〈橙×紫〉　【完結】

さとみside

夜、エゴサしていたら

ﾋﾟｺｰﾝと通知が入った。

見ると、なーくんのツイッターの知らせだった。

さっきよりも嫌な予感がした。

～なーくんの○witter～

みんなへ

今まで一緒にいてくれてありがとう

楽しかった思い出は、

もし俺がいなくなっても忘れないでね

辛いこと、悲しいこと、たくさんあったけど、

みんなが教えてくれたことは、

全部、俺が大好きな人からのエールだと思ってる

俺もみんなを忘れない

今まで本当にありがとう

そして、ごめんね

さようなら

うそ.......だろ.....

この、「さようなら」

っていうのは.......

やっぱり.......

なーくんの.......バカ

もしジェルがなーくんのこと思い出してたらどうしよう.....

時計を見ると、ただいまの時刻１８時３５分

病院の面会受付が１９時だから......

今ならまだ間に合う！

～○INE(グループ)～

みんなも状況を把握しているみたいで、

すぐに病院に来てくれた。

病室の前では、みんな緊張しているように見えた。

どうかなーくんが、

なーくんが助かってますようにっ

思いきって扉を開けた。

その言葉を聞いて、

みんなの顔が一瞬にして青ざめた。

ジェルが

なーくんを

知っていた.......

なーくんが........

なーくんが........

オレはふらつく足取りで先生のところに向かった

先生もビックしている。

まぁ、そりゃそうだ

だって、

忘愛症候群が治ったってことは

一人の命を失った

ってことだから

ジェルside

なんか、起きたらみんなが来て、

なーくんだけいなかったから

その事を聞いてみたら

みんな固まった様子で.......

え！？

え！？何！？

さとみはどっか行っちゃうし、

るぅりーぬに関しては号泣してるし、

え？真面目になんなん？

ころんは真顔で言う

なーくんを知ってることが

そんなに深刻なんやろか.......

謎すぎる........

真顔だったころんの顔が歪んで

大粒の涙が零れ落ちる

え、何の話しとるん？

なーくん？

置いて行く？

え........なーくんが......

なん.....やって......

突然視界が真っ暗になる

なーくんが.......

死んだん......？

なんで....？

オレはあまりのショックに耐えきれず、

気を失ってしまった

このまま......

目を覚まさなければいいのに..........

オレもなーくんがいる......

そっちに行きたい.......

なーくんがいない世界に.....

オレが生きる理由なんてない........

でも、

オレはまた目覚めて

この悪夢を

繰り返し見ないといけないのだろうか...............