君への恋心を、卒業します

素直に｢好き｣と言えてたなら、

君のあの笑顔も、君の視線の先も

全て私のものだったかもしれないのに

あぁ、聞いちゃった

聞きたくなくても、 近くにいたから声が聞こえてしまって

思いっきりその場で泣き叫びたかった

ずっと片想いしてたのに

ずっと…好き、だったのに

そこからはもう、

誰にどうやって 接すればいいのかわからなくて

雄大にも、かける言葉が無かった

今更だし、もう遅いよね

わかってる、どうしてもこの恋は

叶わないってことくらい

だけど、この5年間の片想いを

ここで終わらせたくは無かった

雄大からのメールも

なんて返せばいいのかわからなくて

スルーしたまま

本当、私って最低だ…

わかってはいるんだけど、 どうしても素直にはなれなくて

日々はあっという間に過ぎてった

卒業したね〜！！と 話す声があちこちから聞こえる

私は、とある人を探していた

やっぱり、 あの人に話したいことがあるから

やっぱり、そうなっちゃうか

ねぇ概、本当は好きだよ

かなり前から、ずっと好きだったんだよ

そう言っても、 概を困らせるだけか

じゃあ、私は、

って、辛くても言わなきゃ

君の笑顔が好きだから

確かに片想いは辛かったけど、

いつかは、

その辛さを忘れちゃうくらい

幸せな恋をするから

君への恋心は、

もうここで捨てておくよ

君とあの子の恋が、

幸せにならなかったら困るからね

卒業式、私は今日で

片想いを卒業します