TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

エンダーさん

ここが…佐藤くんの世界

エンダーさん

公園かな?すっごい広い……

エンダーさん

ってダメダメ‼︎早く佐藤くんを見つけないと……

エンダーさん

そう言えば個人個人の闇をそそのかされて増幅されたせいでここにいるんだよね?

エンダーさん

佐藤くんの闇…なんて想像できないな〜

エンダーさん

でも佐藤くん自身で抱え込んでいる問題もあるよね…気を引き締めないと

男性

今君…佐藤さまのことを言ったか?

エンダーさん

えっ?うん…言ったけど

エンダーさん

……って佐藤“さま“⁉︎どう言うこと⁉︎

男性

まさか君…佐藤さまのことを知らないのか?

エンダーさん

いや…知ってるんだけど、僕の知っている感じじゃないっていうか

男性

佐藤さまはな、いわゆる神様だ

男性

誰の願いも叶える、優しい…天使の擬人化だ

エンダーさん

そこは一緒だね

エンダーさん

うーん…性格とかは一緒だけど“さま“なんて一回も言われてなかった

エンダーさん

やっぱりここにいる影響だよね…

エンダーさん

ねぇねぇ、君たちは佐藤くんに何をしてもらったの?

男性

俺は…彼女へのプロポーズのアドバイスをもらったんだ

男性

「こう言うシチュレーションでやるといい」とか

男性

まさに佐藤さまは俺たちにとって必要な存在だよ

女性

私は…料理についていろいろ教えてもらったわ

女性

おかげで生活できるしモテるし…最高よ

女性

佐藤さまがいなくちゃ、私たちは生きていけないわ

子供

死んじゃったわんちゃんを生き返らせてくれたの‼︎

子供

本当にありがとう‼︎

エンダーさん

ふーん……

エンダーさん

一応聞くけど、佐藤くんのことをどう思ってる?

男性

もちろん必要としている人間だよ‼︎

女性

佐藤さまがいなかったら…この世界は成り立っていないわ

エンダーさん

そっか……

佐藤くん

あっ‼︎師匠〜‼︎

エンダーさん

佐藤くん‼︎よかった…完全に染まってはなさそう

佐藤くん

えっ?

エンダーさん

とりあえず…早くここから出るよ‼︎

佐藤くん

出るって?

エンダーさん

ここは佐藤くんの精神世界…いわば夢の世界なんだ

エンダーさん

だからここからでよ?みんな待ってるy……

佐藤くん

僕はここから出れませんよ…師匠

エンダーさん

えっ…?

エンダーさん

ど、どうして⁉︎みんな待ってるんだよ⁉︎

佐藤くん

それですよ、それ

佐藤くん

みんなはなぜ僕を待っているんだと思いますか?

エンダーさん

そんなの、佐藤くんが大切な友達だからで……

佐藤くん

僕が…みんなにとって必要な存在だからですよ

佐藤くん

でも…それって裏を返せばこうとも言えますよね?

佐藤くん

「僕がいないとだめ」って

エンダーさん

ッ……

佐藤くん

この言葉の意味わかりますか?師匠

佐藤くん

現実世界に戻るとみんなが僕を必要とする

佐藤くん

でも…その必要にされるというのは

佐藤くん(絶望)

利用される…に等しい

エンダーさん

利用される……必要とされたい……

エンダーさん

なるほど、それが佐藤くんが抱え込んできたものか

佐藤くん(絶望)

お願いです…師匠

佐藤くん(絶望)

僕はここから出たくないんです…ここにいれば全て済むから

佐藤くん(絶望)

誰もが僕のことを思ってくれて、必要としてくれて…

佐藤くん(絶望)

だから早く…いなくなってください

エンダーさん

佐藤くん、それは違うよ

佐藤くん(絶望)

違う…とは?

エンダーさん

そうだな……多分全部が違うんだと思う

エンダーさん

確かに僕たちは佐藤くんのことを必要としている

エンダーさん

でもそれは利用したいからとかそんな醜い理由でじゃない

エンダーさん

僕たちみんな…佐藤くんのことを仲間として必要としているからなんだよ

エンダーさん

その辺の人たちとは違う暖かさがあるから君のことが必要なんだ

エンダーさん

僕たちは仲間として佐藤くんと一緒にいたい、ただそれだけ

エンダーさん

僕たちのことを信じてほしい…

佐藤くん(絶望)

でも…‼︎

エンダーさん

佐藤くんは優しいよ

エンダーさん

でもそれは人に必要とされたい、ただそれだけの理由でやってきたわけじゃないでしょ?

エンダーさん

自分自身がこうしたい、誰かを助けたい、過去の自分と同じようなことが起こらないで欲しい

エンダーさん

そういう理由で今までやってきたんでしょ?

エンダーさん

他人からの評価だけで…こんなこと普通はできないでしょ?

エンダーさん

佐藤くんは佐藤くんなんだから…

エンダーさん

自分のことぐらい自分で必要だって思ってもいいんじゃないかな?

エンダーさん

もちろん僕たちも佐藤くんのことを必要としているしね‼︎

佐藤くん(絶望)

師匠……

エンダーさん

と言ってもこれから先の人生を決めるのは自分自身

エンダーさん

ここに残るのか、戻るのか…それを決めるのも佐藤くんだ

エンダーさん

だから僕は…できるだけの情報を君に託す

エンダーさん

それが…いい方にも悪い方にも転がろうとも

今までのことを説明中

エンダーさん

僕は……信じているからね

佐藤くん(絶望)

……

佐藤くん(絶望)

あはは、、師匠にあんなこと言われちゃったら

佐藤くん

断れないじゃないですか……

小さい佐藤くん

別に戻ってこなくてもいいって言われていたのに

小さい佐藤くん

なんで…戻ってくるの?

佐藤くん

……

佐藤くん

信じてみたいから…

佐藤くん

他の人は僕のことを利用するかもしれないけど…

佐藤くん

いや、きっと僕に甘えてしまう人はいる

佐藤くん

あの世界でも…僕の理想の世界を作っていたと思っていても

佐藤くん

それは表向きだけで本心は結局は一緒なんだ

佐藤くん

人間の心は変えられない

佐藤くん

だけど…そうじゃない人もいるから

佐藤くん

利用してくる人じゃなくて、僕のことを本当に大事に思ってくれる人を

佐藤くん

信じて大事にしていきたい

佐藤くん

それが僕なりの願かけ…

佐藤くん

それに師匠との約束もあるし

小さい佐藤くん

約束…?

佐藤くん

あっそうか…小さい頃の僕だからまだわかんないよね

佐藤くん

師匠は師匠なりにプレッシャーや悩みを抱えている

佐藤くん

悩みがないように見えても

佐藤くん

“悩みがないこと“を悩んでいる時だってある

佐藤くん

だから僕は師匠の弟子として、仲間として

佐藤くん

師匠の心の支えになる、絶対に助けるって

佐藤くん

そう約束したんだよ

佐藤くん

まぁ今回は助けてもらったほうだけど

佐藤くん

助けてもらったから……その期待に応えたいみたいな

佐藤くん

そんな感じかな?

小さい佐藤くん

……

小さい佐藤くん

昔から自分は周りから好かれていた

小さい佐藤くん

それは“優しい“から……だけど

小さい佐藤くん

それは“利用しやすい“からでもあるんじゃないか

小さい佐藤くん

そう思うようになっていたのは……いつからなんだろうね

小さい佐藤くん

周りの期待に応えたくて…昔みたいに出来損ないって捨てられたくなくて

小さい佐藤くん

だから僕は周りに好かれようと努力してきた

小さい佐藤くん

確かに周りには好かれる

小さい佐藤くん

でもそれを悪用する人も出るようになった

小さい佐藤くん

もう何を信じればいいのかわかんなくなって

小さい佐藤くん

がむしゃらに生きてきた

小さい佐藤くん

必要とされたくて優しくしていたのに

小さい佐藤くん

いつの間にかそれは自分の本当の姿になっていた

小さい佐藤くん

いや…これこそが本当の僕の性格なのかもしれないね

小さい佐藤くん

仲間第一な君に、1つ伝えておきたいことがあるんだ

佐藤くん

ん?

小さい佐藤くん

カイくんを……助けてあげて

小さい佐藤くん

あの子の闇が7人の中で一番大きい

小さい佐藤くん

とても冷たくて、悲しい…そんな感じ

小さい佐藤くん

小さいカイくんも同じくらいの闇の量

小さい佐藤くん

どっちも晴らさないと同じことの繰り返しになる

小さい佐藤くん

だから……

小さい佐藤くん

僕の親友を助けて

佐藤くん

そんなの当たり前でしょ?

佐藤くん

親友のことは絶対に見捨てないから

小さい佐藤くん

……お願い

佐藤くん

……

エンダーさん

あっ‼︎佐藤くん〜

佐藤くん

師匠……

佐藤くん

その、いつもありがとうございます

エンダーさん

僕は大したことしてないよ〜

エンダーさん

ってそうだ‼︎いきなりで悪いんだけど…

佐藤くん

カイくんのところ…行ってきますよ

エンダーさん

えっ?うん…

エンダーさん

どうかしたの?なんかすごい食い気味だけど…

佐藤くん

……

佐藤くん

もう1つ、新たな約束をしただけですよ

佐藤くん

それを果たしたいんです……未来のために

この作品はいかがでしたか?

161

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚