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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

これはまだシャベリア王国が南と北に分かれる前のお話。

シャンティー

シャンティー

はぁ、ついた

ふわっ

お得意の魔力で体を浮かせ、塔に入り込む女がいた。

シャンティー

失礼しますわ!

彼女は伝説の魔術師・ライを尋ねてきた者だった

そして一目見てこう言った

シャンティー

…女?

ライ

ライ

違う

ライ

全く、今の若者は自己紹介というものを知らぬのか

ライ

いきなり入ってきて失礼な

シャンティー

…すみません

シャンティー

私、シャンティー・ストーンと申しますわ

シャンティー

私以外に魔力を持つ者はこの人だけだと聞き、尋ねましたの

シャンティー

(…その髪型はいかがしたのでしょう)

大魔術師はいかにもという格好で座っていたが

見た目は簡単に言うと美しい、というものであった

青い瞳に黒く艶のあるサラサラな長い髪を1つにまとめ、ポニーテールにしていた

シャンティー

綺麗…

ライ

なんだ?

そして彼女はこう言った

シャンティー

あなたの瞳もその髪も唯一のものですわ

と。

その日から女は毎日ここへ通い、魔力の使い方の教えを乞いた

そして遂に根負けした…いや

塔での孤独を暖かく溶かされたライは、彼女に魔力について教えた

その内、2人は想い合うようになったのだ

恋というのはその様な不思議な現象であり、説明のしようもない

ライ

お前は初めに言ったな

ライ

だが俺はお前のブロンドと…何よりその紅の瞳が唯一だと思う

シャンティー

そうでしょうか

シャンティー

そういえばライさんにご家族は?

ライ

…ん?

ライ

ライ

親は魔力を無くして死んだ

シャンティー

あ…そうでしたの

シャンティー

すみません…

ライ

あとは、双子の姉が…いた

シャンティー

いた、って…

ライ

いつからだろうか

ライ

ずっと、行方不明なんだ

大魔術師ライは本当に、孤独だったのだ

2人は永遠にこの塔で生涯をおくることになったが

それからというもの

この一族には2人の意志を継いだ、黒髪赤眼が受け継がれていった

それから数千年

姫の殺害依頼を受けた少年がいた

ノア

金髪青眼か…ほーぉ

ノア

ちょっと拝みに行くかなぁ

ノア

ノア

お、あそこか

けれども窓の外から見た少女の姿は

意外にも霞んだ瞳をしていた

ノア

ふーん、殺すか

片手で悠々とした様子でした攻撃を全て終えたあと

魔法使いは驚くべきものを見た

ノア

…ん?

ノア

(…生きてる?)

その正気を感じ取り窓を覗く

ノア

ノア

!?

そこには先ほどとは違った表情で

煌びやかな目をこちらに向ける姫がいた

ノア

(なるほどなぁ…おもしれーじゃん)

そしてまた唯一を求めて物語が始まったのであった。

死亡率99.9%のお姫様に転生した件について

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コメント

6

ユーザー

おおーー!!これで最初に戻るってことか!!!めっちゃいいね!!!! ライさんとシャンティーさんか…次の連載にどんな風に繋がっていくのか、ドキドキする💓

ユーザー

え、ってことはシャンティーさんとライさんはノアさんのご先祖さま!? 『唯一』がきっかけでこの物語は何千年も前から今に至ったんだね🙄💭 次の連載に繋がってるのか……🤔楽しみ〜!!

ユーザー

この番外編は次の連載にも繋がっていきますのでお楽しみに✨ ちなみに、最後の番外編はイラスト編を公開しますので少々遅くなるかもしれません💧 その場合はどんどん次の連載を開始いたしますのでご了承願います

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