岩本side
ふっかが車出せって急に言った。
なんか用事でもあるのかなって思ったんだけど、○○の事があったからって色んな人に頼んで仕事をとめた。
だから仕事ではないけど急ぎなのかな?って
道中ではみんなどこ行くの?って聞いていたけどふっかは濁していた。
だから、俺はふっかに言われた通りに進むしか無かった。
そして着いた先は、パーキング。
そこに車を停めて10分くらい歩いた。
歩いた先には大きなマンションがあった。
そこでもふっかは慣れたように開けて1つのドアの前にたった。
立った。というか立ち止まった。
開けるのを少し躊躇していたが、開けることを決心したらしい。
慣れた手つきで、その家の鍵を開けた。
一ノ瀬
そう書いてある表札の家の鍵を。
きっとふっか以外のみんなが隠せていなかったと思う。
驚いた顔をするが時々なんで○○の家の鍵を持ってるんだろう。という、疑問に襲われていた。
中に入るとほとんど物が無かった。
テレビ、冷蔵庫、ちょっとした調理器具。
すっからかんの部屋には生活感が無かった。
これを見てまた思う。
○○は1人で覚悟を決めていたんだと。
そして、もう1つのドアを開けるとリビングらしき所とは違い、俺らのグッズで溢れかえっていた。
雑誌も俺らの1人が出ていたら買っているし、写真もアクスタも、団扇やペンラまで。
丁寧にその1人1人の場所が決まっているようだった。
周りを見ると、ふっかがまた鍵を取り出して引き出しを開けていた。
俺らは気になって覗いていた。
そしたら丁寧に Tatsuya.F Daisuke.S Syouta.W Ryota.M Hikaru.I Ryouhei.A Koji.M Ren.M Rule
そう刺繍されている箱がでてきた。
封筒とカメラとともに。
これだけで泣きそうだった。
○○はきちんと生きていた。
いや、生きているという確信が持てた。
ここに着くまでは、俺らは『長い夢を見ていたのか』そんな風にも感じた。
けれど○○は生きていた。
○○は夢を追いかけていた。
俺らとともに
隣で笑いながら進んでいた。
乃音
乃音
乃音
乃音
乃音
乃音
乃音
乃音
乃音
乃音
乃音
乃音
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