暗い空の下
僕たちは走り続ける
夜だから見つかりにくいだろう
男1
男2
男2
男1
男2
男2
タッタッタッ……
少年
少年
少女
少年
少女
私たちが隠れてるのは 学校
今は休校になっているから、
先生も生徒もいない
少女
少年
少女
少女
少年
俺は道に落ちていた 袋に入ったパンをあげた。
これくらいしか食べれない。
少年
少女
少女
少年
少女
少年
少年
少年
少年
少女
少女
少年
少年
少女
男2
男1
男2
少年
少女
目で合図した。
指した方向は……
ガララ
男2
男2
男1
男2
カツカツカツ……
少女
少年
少年
さっき君が言った言葉が
頭から離れない。
「なんで、こんな生活してるんだろ?」
そうだよ、おかしい。
こんな世界……
壊れちまえばいいのに
少女
少年
少女
学校終わりは
意識しなくても いつも君に会う
少年
少女
少年
少女
少年
少年
少女
君が立ち止まる。
少女
少女
少年
少女
少女
少女
少年
少女
少女
少年
少女
少年
少年
少女
少女
少年
少年
少年
少女
少女
少年
少年
少女
少女
少年
少女
少年
君は
女子らしくいることが嫌で
私は
男であることが嫌になった
私たちは
同じ道を歩んでいた
少年
少女
少年
少女
少女
少女
少年
少年
少女
少女
少年
左右の分かれ道で
いつも通り私たちは別れた
少年
いつも出迎えてくれる母の姿は なかった
少年
少年
母さんはテレビを見たまま 固まっていた
目にいつもの優しい光は なかった
少年
少年の母
少年の母
少年
少年の母
少年の母
少年の母
少年
少年
俺はテレビを見てしまった
後悔しても
もう遅い
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
女性アナウンサー
少年の母
少年の母
少年の母
少年
少年
少年
少年
少年の母
少年の母
少年の母
少年の母
少年の母
少年の母
少年
少年の母
少年の母
少年の母
少年
足を玄関に向けた
追い出される前に…
自分から出ていってやる…!
少年の母
少年の母
少年の母
少年の母
少年
少年の母
少年の母
少年の母
少年
黙って部屋への階段を上った
私たちの未来は…
こんな残酷なものだったんだろうか……
少年
ネットで
その殺処分についての評判を見た
殺処分?!ふざけんな!!これじゃあ昔外国がやってたことと同じじゃねぇか!!
大賛成!目障りだし、元々障害者なんてただのゴミでしょ?wwww
い、いやだ……殺されたくない……
少年
少年
少年
少年
RINE
少年
少年
少年
少年
☆☆からの返事は なかなか来なかった
通知音が鳴ったのは 数時間後
少女
少年
少年
少女
少女
少女
少女
少年
少年
少女
少年
少年
少女
少年
少年
少年
少女
少女
少年
少年
少女
少女
少女
少女
少年
少年
少女
少年
少年
少女
少女
少年
彼女、いや、彼から 「りょうかい!」というスタンプが送られた
私も「がんばれ!」というスタンプを送って
私たちは眠りについた。
明日への絶望と
明後日への希望を込めて
2日後
母さんが寝ている中 私は準備した
ワッペンが付けられた服
スマホ モバイルバッテリー 充電器
保存食…etc…
少年
少年
少年
玄関の扉を開けた
外は真っ暗で、 何も見えない
少年
少年
少年
少年
少女
待ち合わせ場所は
いつも私たちが学校に行く前に会う交差点
少年
少年
少女
君の服の袖にも、 ワッペンが付いていた。
ワッペンには、 X という字が縫われていた。
昨日、封筒に入れられて 届いた。
少女
少年
少女
少年
少年
少年
少年
少女
私たちは、暗闇の中 手を繋いだ。
君を…
君だけは……
絶対に守る。
さぁ、始めようか。
私たちの、
俺たちの、
逃亡劇を。
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