Behind the [Mute]
『おつぷりー!またねー!』配信終了のボタンをクリックした瞬間、それまで部屋を満たしていた賑やかなBGMも、大好きな相棒の声も、すべてが嘘みたいに消え去った。電源の落ちたモニターは、真っ暗な鏡のようになって、うつむく俺の情けない顔を映し出している。「……大丈夫、ちゃんと笑えてた」誰に言うでもなく呟いた声が、震えていた。リスナーの前では絶対に涙を見せたくない。だから配信のラスト、泣き声を誤魔化すために必死でミュートボタンを押した指先が、今もまだ冷たく強張っている。