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全てを司る神、その名を大神様と言う。
その神には、全てを一人で済ませられる膨大な力があった。
ただ、その力の代償に、誰一人として大神様に近づく事ができなかった。
__ただ一人の天使を除いて。
その天使は、何の穢れもなく、美しい心を持っていた。
「大神様! 今日はどうされるのですか?」
その天使は、12歳という若さで大神様の補佐として務められる脳を持っていた。
「大神様! 今日はおばちゃんのお店に行って、桃味の飴をもらいました!」
「おばちゃん、孫ができたみたいで嬉しいって喜んでいました!」
その天使は、外に出られない大神様に代わって、人々を安心させていた。
ただ一つ、問題があった。
神とは違い、寿命があること。
__それも、25年きっちりで死んでしまうのだ。
そんな天使に、大神様はこう言った。
「__ファシュティア、貴方の願いを叶えましょう。」
これは、大神様に付き添って、人々を幸せにした天使の、最後の願いの物語である。