さよならは少しずつ
陽向結羽は、明るくて誰からも好かれる中学1年生。
クラスの中心的存在で、いつも笑顔を絶やさず、周囲を明るくする彼女。
だけど、心の奥では少しずつ、親しい友人たちとの距離が開いていることに気づいていた。
そんな中、結羽は別のクラスにいる無口で孤立しがちな女の子、秋山 澪の存在に気づく。
普段は話さず、周囲から距離を置かれている澪。
そんな彼女に、結羽は何か惹かれるものを感じ、少しずつ話しかけてみることにする。
澪もまた、自分の居場所を見つけられずに苦しんでいた。
お互いの孤独を理解し合いながら、少しずつ距離を縮めていく二人。
それでも、すれ違いや誤解は何度も起こり、「さよなら」が少しずつ近づいてくる。
この物語は、友情の繊細な変化と成長を描き、別れが必ずしも終わりではないことをそっと教えてくれる、切なくも優しい青春の物語。