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恋愛・ロマンス
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いつか花が咲く日まで
1話から読む東京の郊外に住む25歳の花咲まいは、花屋で働く明るい女性。小さな店の一角で花を選ぶお客様を見るたびに、「この人の恋がうまくいきますように」と願いを込めて花束を作っている。しかし、自分の恋愛となると臆病で、誰かと深く関わることが怖かった。過去に一度、大切な人を失った傷がまだ癒えていないのだ。
そんな舞の前に現れたのは、写真家の青木はると。はるとは舞の花屋で一枚の写真展のチラシを見て、ふと立ち寄った。彼の無邪気な笑顔と、少しぶっきらぼうな態度に舞は困惑しながらも惹かれていく。