最後の願い〜貴方を求める飢えた私〜
「私を、私だけを、壊れるくらい愛して——」
児童養護施設「あかね園」で暮らす少女・朔良(さくら)。
そこには『恋愛禁止』『放課後の買い食い禁止』、そして外の世界との関わりを断ち切る『スマートフォン所持の禁止』という厳格な鉄の掟が存在していた。
同級生たちが色鮮やかなスマホを手に恋や青春を満喫する中、一人取り残される朔良。
彼女の胸の奥には、幼い頃から消えない「誰かに特別に愛されたい」という狂おしいほどの愛への「飢え」があった。
中学1年の冬、朔良は図書室で、一般家庭で育ちスマホを持つ男の子・蓮(れん)と出会う。
住む世界が違うはずの二人。けれど、スマホを持たない朔良のために蓮が提案したのは、小さな紙切れに想いを託す「秘密の手紙」だった。
手描きで紡がれる温かな言葉に触れ、少しずつ満たされていく朔良の心。
「高校に行っても、ずっと一緒にいよう」
放課後の誰もいない教室で交わした、初恋の誓いと小さなキス。
けれど、同じ高校の普通科へ進学した二人を待っていたのは、過酷なスマホ社会と、施設の「鉄の掟」という分厚い壁だった。
交差する想い、届かない連絡、そしてすれ違う心——。
自由もスマホもない世界で生きる朔良の「飢え」と情念が暴走する中、二人の恋のゆくえは……?
手書きの文字だけが繋ぐ、切なくも刺激的な愛執ピュアラブストーリー。