転生ヒロインに国を荒らされました。それでも悪役令嬢(わたし)は生きてます。
今日、私は40になる。この歳で初めて本当の恋を知った――
ミレーヌは王太子の婚約者として責務を全うしてきた。しかし、新たな聖女エリーの出現で、彼女の運命が大きく動き出す。
自分を乙女ゲームのヒロインだと言うエリーに謂れのない罪を被せられたミレーヌは、それを信じた婚約者から婚約破棄を言い渡されて投獄されてしまう。
信じていた人々から見放され、辺境の地へと追放されるミレーヌ。だが意外にもその地はミレーヌに優しかった。
その後、ミレーヌはシスター・ミレとして辺境で心穏やかに過ごしていたが、王都での不穏な噂が耳に入ってくる。エリーの振る舞いに民達の不満が募っていたのだ。
聖女の務めを放棄し奢侈に走るエリー、魔王復活、召喚した勇者の失踪と度重なる王家の失政に対する民の怨嗟――次々と王都で問題が湧く。
一方、ミレは聖女の力で辺境に平穏をもたらしながら、徐々に自分の『価値』と向き合っていく。
そんな中、彼女は黒い髪と瞳の謎の青年と出会う。
その人を寄せ付けないエキゾチックな青年がミレの運命だった。