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微かな振動と通知音で目が覚める。
…あれ、クロじゃない。
メイ
メイ
昨日のことなど気にしないとばかりに、 いつも通り遠慮なしに通知を鳴らす。
…そろそろ既読つけないと怒られそう。
かざき
伊織
伊織
かざき
伊織
伊織
かざき
伊織
かざき
伊織
伊織
伊織
かざき
伊織
メイ
メイ
メイ
メイ
メイ
メイ
かざき
伊織
かざき
かざき
伊織
伊織
伊織
伊織
かざき
かざき
伊織
メイ
メイ
メイ
メイ
─思わぬ(いろんな意味で)チャンスに自分も心を踊らせつつ、
"海音"とのトークルームをタップする。
メイ
メイ
メイ
メイ
クロ
クロ
メイ
クロ
メイ
クロ
メイ
そんなことを言っていると、
いつもの甘い香りがする。
もう染み付いてしまっているのであろうそれは、 いつもより薄かった。
クロがめちゃくちゃびっくりしている。 猫みたい。かわいい。
その視線の先には…
伊織
伊織
…先輩がいた。
昨日よりかは露出は少ないし、メイクもしてない。
昨日の綺麗さとは正反対の、 年相応の格好だった。
メイ
クロ
伊織
伊織
─あ、楽しみにしてたんだ。
頬を赤くして、口角が少し上がっている。
メイ
伊織
メイ
クロ
先輩が目をぱちくりさせる。
先輩は口に手を当てて数秒間考えたあと、 表情をぱっと明るくさせた。
伊織
─目の前に置かれた、 おそらくコストパフォーマンスガン無視のパンケーキ。
煌めくいちごに、とろとろのクリーム。 それらで飾られたパンケーキもふわふわ。
思わず口が緩んで開いてしまいそうになる。
メイ
クロ
伊織
先にティラミスパンケーキを頬張った先輩。
目を細めて幸せそうに笑う。
伊織
クロ
クロ
伊織
伊織
伊織
クロ
伊織
伊織
メイ
恋人の特権をなんの躊躇いもなく奪おうとする先輩。
困惑するクロにぐいぐい迫っていく。
伊織
クロ
…よくやった!
伊織
伊織
切り分けたいちごパンケーキをクロの口元へ持っていく。
メイ
遠慮がちに開いた口に半ば無理やり押し込んだ。
クロ
メイ
クロ
クロ
メイ
メイ
クロ
クロ
苦笑を浮かべるクロ。
もちろん、と肯定すると、
先輩が吹き出した。
伊織
伊織
伊織
そう言って笑った先輩の目は、 昨日の闇が残っている気がした。
まるで愛おしい何かを見つめるような、 恋人に向けるとっておきの視線のような。
どこか孤独を抱えた瞳は、 未だ澄み切らない。
続