今日は静かだ。
テレビ
サトミ
だから今日は静かなんだ。
先日までは、 チリンチリンチリンチリンうるさかった風鈴が今日はやけに静かだ。
サトミ
サトミ
私は縄を首にかけた。
1か月前
サトミ
〇〇中学校から転校してきた
サトミ
クラスメイト
あの子、変だよね。
クラスメイト
先生
静かに!
先生
サトミ
私はシンジの横に座った。 そんな私を見ながらみんなが口々に言葉を発する。
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
私は、坊主だ。 長年、闘病生活を過ごし 副作用により髪が抜けた。
先生
クラスメイト
私は涙を堪えて下を向いた。
シンジ
サトミ
シンジ
サトミ
シンジ
さっき聞いた!
サトミ
先生
そこ喋らないよ!
シンジ
シンジは、こっちを向いてクスリと笑った
先生
先生
サトミ
シンジ
サトミ
シンジ
で、
シンジ
シンジ
ペットボトルで作ったんだけどね!笑
そう言うとシンジは 嬉しそうに風鈴を私に見せた
サトミ
シンジ
〜次の日〜
サトミ
シンジ
意味はないよ!
シンジは坊主になっていた。
私は嬉しくてその日の帰り道1人で泣いた事を覚えてる。
正直に言うと、シンジが坊主にしてくれた事が嬉しいんじゃない。 シンジが、 誰かが私のことを思ってくれてる事が嬉しかった。
シンジ
その日は初めてシンジと帰った。
サトミ
シンジ
サトミ
シンジ
あまり嬉しそうじゃないな。
サトミ
嬉しいよ!笑
シンジ
シンジ
シンジ
でも、まるで風の声?を風鈴が代弁して伝えてくれてるみたいでさ
シンジ
サトミ
シンジ
うち、母親が早くに亡くなってばあちゃんに育てられてるんだけど、
シンジ
シンジ
シンジ
サトミ
ありがとう!!笑
シンジ
私はシンジから風鈴を受け取った。
三日前だった。
シンジが亡くなった。
交通事故だったらしい。
サトミ
また、あの笑顔見せてよ!!!
私は泣きながらその場に崩れた。
いつも、誰からも相手にされなかった私を、 大切にしてくれた人。。
やっと出会えた大切な人。
辛い。
サトミ
じゃあ、今から行くねシンジ!
チリン!! 今日、初めて風鈴がなった。
サトミ
死んじゃダメだ! ってメッセージかな。
待ってるよ! ってメッセージかな。
~完~







