なんだか寂しいマジックショーが行われた。
マジシャン
客2人か
マジシャン
厳しいなぁ〜
16時半を迎えた
マジシャン
ではでは!見なさぁーれ
マジシャン
マジックの始まりでぇーす!
観客1
パチ
観客2
パチ
マジシャン
では、初めのマジック行きまぁーす
次々とマジックを披露するマジシャン。
マジシャン
次が最後になります。
マジシャン
この帽子を使います。
そう言って帽子を取り出した。
取り出した瞬間……客が帰り始めた
マジシャン
あれれれれ……帰っちゃうんですか?
観客1
……
観客2
……
帰って行ったのだ。
マジシャン
おかしいなぁー
マジシャン
最後の大技なのに……
マジシャンは不思議そうに客もいないのに披露した。
披露後……客が帰ってきたのだ……
観客1
パチパチパチ
観客2
パチパチパチパチパチ
マジシャン
あれ、なんで見なかったんですか?
観客1
……
観客2
……
マジシャン
最後の帽子マジック。
観客1
あの帽子。おかしいですもん。
観客2
帽子……なにか気を感じます。
マジシャン
え、何言ってるんです?
観客1
帽子……見てみてください!
マジシャン
そこまで言うなら見ましょう。
マジシャンは帽子の中、隅まで見た。
観客2
…………行こう。もう、でかくなってる
マジシャン
え?ちょ、待ってください。なんなんです?
マジシャン
教えてくださいよ!
観客1
その帽子…………あなたの大切な人のなにかが入ってますよ。
観客2
私、見えるんです。
マジシャン
大切な人ですか?
観客1
はい。
観客2
その帽子……早く捨てた方がいいと思います。
マジシャン
そんなこと言わないで貰えませんか?
マジシャン
捨てるなんて……
マジシャン
マジックのため…………捨てられませんよw
観客1
それですよ!それ!
マジシャン
え?
観客2
大切な人……
マジシャン
大切な人?
観客1
大切な人はマジックです。
マジシャン
人じゃないですよ
観客1
あなたにとってマジックは人ですよね?
マジシャン
まあ、そう言われればそうですね
観客2
大切な人はその帽子の中にあります。
観客2
行ってきてください。
マジシャン
どこにです?
観客2
帽子の中。
観客2
そして、その後は私たちが継ぎますから……
マジシャン
継ぐ?
観客1
面白い……マジックを披露しますよ。
観客1
私たちがあなたを使って。
マジシャン
え…………
この後、マジシャンを見ることはなかった。
観客2
ではでは、マジックの時間です。
観客1
最後はこの帽子を使ったマジックを披露します。
観客1
楽しんで行ってくださいね