目に見える範囲は薄い霧のようなもので覆われていた。
紡
(何だ、、これ)

男
あっ、、やばっ、起きた?

紡
誰、、だよ

男
ごめんね。

紡
(眠、、)

男
起きちゃうなんてな、、

紡
ん、、

男
おはよ

紡
は、、?

すごく綺麗な部屋。物は片付けられている。部屋は和という感じだが、男は洋風の整った顔、、。
紡
(誰だ、、?あいつ)

男
?どうかした?

紡
お前もだけど、、あいつ誰?

男
あいつ?あー君見えるんだね。

紡
見える?(何言ってんだ?)お前は見えてないのか?

男
うん。喋ってみたら?

紡
喋る?

女の子
こんにちは、、

紡
!!ど、、どうも

紡
(同い年かな、、?
思ったよりこの人も悪い人じゃなさそうだし、、)

女の子
喋れるの、、嬉しい

紡
(かわいい、、)

女の子
他の子は、、喋ってくれない

紡
他の子、、、?

紡
あっ、、

周りをよく見ると子供のような影がたくさん見える。わかるだけでも10はいる。
紡
なんなんだよ、これ

男
僕が殺した子供たちさ。その女の子は違うけどね。

紡
は?(殺人鬼?しかも見えないって言ってたのに、、なんでわかって、、)

男
怖がらなくていいよ。みんな死を望んでた子達だしね。

紡
意味わかんねぇよ。なんだよお前、、。

男
その女の子にお願いされたのさ。苦しんでる子を助けてあげてって。

紡
どういうことだよ?

男
その子、虐待を受けてたらしくてね、ネグレクトってやつ?この家に置いていかれて、10歳の時、餓死しちゃったらしいんだ。

男
で、僕がこの家を買って、その子を見つけて、お願いを聞いてるってわけ。

紡
見つけるって、、見えないんじゃなかったのかよ。

男
こう見えても、実家が寺だからさ、見えないけど、居るのはわかるんだよ。

男
その子の力が大きいおかげで、声も聞ける。

紡
寺生まれか、、で?なんで俺を連れてきた?

男
君も望んでただろ?

紡
死を?そんな訳ないだろ。

男
え?そうなの?

紡
まさか、、それで?

男
うん。殺してあげれなかったから、連れてきた、、、

紡
父さん達は?

男
ごめん!!もういない。

紡
、、、、

昨日まであんなに嫌ってたのに、、その言葉を聞いてなんだか悲しくなった。
男
大丈夫。これからは僕が育てるし、勉強も僕が、、、

紡
っ、、っく、、母さん、、ごめん、そうまぁ、、

男
本当にすまない、、、。

女の子
つむ、、ぐ。

紡
え?

女の子
大丈夫。元気だして。私もいる。

紡
(なんで名前、、)

女の子
( ・ᴗ・ )ニコッ

無理をしてつくったとわかる。苦笑い、、それでも、励まそうとしてくれているのがすごく伝わった。
2はここで終わりです。
読んでくれてありがとうございます。
次回からこう表記します。↓︎↓︎
男=零(れい) 女の子=紡希(つむぎ)