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主。
主。
主。
主。
オレが廊下でいつも通り掃除をしていると、 仕事を終えたらしいPrがこちらをじーっと見ていることに気がついた
Mz
Pr
Pr
Mz
Pr
Mz
Pr
Prが壁の影からひょこひょこと出てきてこちらに歩いてきたので、 オレは彼に視線の意図を尋ねる
Mz
Pr
Mz
Pr
少しもじもじし始めてしまったPrに、オレは彼の意図を察した
Mz
Pr
Mz
Pr
Pr
Mz
Mz
Pr
Mz
Mz
Pr
Mz
Pr
Mz
Mz
Mz
Pr
Mz
Pr
Pr
Mz
Pr
Mz
Pr
Mz
Mz
Mz
Pr
Pr
Mz
Mz
数分後、オレはAkに3人で料理をしようと提案するべく Prを連れて台所まで来ていた
Mz
Ak
AkがPrのことを呼んだ時、オレの巫女服の裾をつかむPrの手が さらに強くきゅっと握られた気がした
Mz
Ak
Mz
Pr
Ak
Pr
Ak
オレの申し出とPrの返事を聞いて、Akは嬉しそうに目を光らせた
Ak
Pr
Mz
Ak
Pr
Mz
オレがAkとたくさん話したいであろうPrに気を回して 笑いながらそういうと、Prはうんうんとすごい勢いで頷いた
Ak
Ak
Pr
Mz
Mz
オレが肉じゃがを作るために調理を始めた頃、 隣からはPrに指示を出すAkと 嬉しそうにそれを実行するPrの話し声が聞こえてきた
そんな二人を眺めながらお似合いだなあ、なんて思っているうちに 肉じゃがの仕込みは終わり、あとは具材に出汁を染み込ませるだけなので 夕飯の時間まで放置して完成である
Mz
Mz
どうしたものだろうかと思っていると、意外なところから助け舟を出された
At
Mz
ひょこっと居間の方から台所を覗き込んでいるAt様の 少し楽しそうな表情を見て、これは確信犯だと判断する
Mz
オレは心の中でAt様に感謝の嵐を送りながら、 オレを呼ぶ親切な主のもとへ向かった
しばらくAkの指導のもと彼の手伝いをしていると、 Akがあれ、と声を上げた
Pr
Ak
Pr
キョロキョロと彼の姿を探すと、 居間の方で楽しそうにAt様と談笑していたので 十中八九At様がMzのことを呼び止めたのだろうと思い至る
Pr
Ak
Pr
Akが少し怪訝そうな顔をしているので二人の姿を指差してやると、 それを見たAkはほんとじゃん、と呟いた
Ak
Ak
Pr
Ak
Pr
Akは千年間変わらないいつも通りのあだ名で俺を呼んだだけなのに、 やっぱり俺の心がズキズキと痛むのも千年間変わっていない
Pr
自分でもそう思うくらいだが、俺の心の一番深いところには いつまで経っても俺のことを“Prーのすけ“と呼んでくれる Akの声が焼きついて離れないのだ
Ak
Ak
Akが心配そうに俺の顔を覗き込むのでどうしたのだろうかと思い、 俺はその疑問をそのまま口にした
Pr
Ak
彼はそう言いながら、心配そうな表情はそのままに 俺の目元を人差し指で優しく拭った
Ak
Pr
意図しないAkの言葉に俺はあわてて自分の頬に触れると、 そこには確かに生暖かい水滴が伝っていた
Pr
Ak
今も昔も根っこのところは全く変わらない優しいAkに、 胸が甘く切なく締め付けられる
Pr
そんな彼を見て恋心と溜め込んできた悲しい気持ちがあふれてしまった俺は、 気がついたら答えなどわかりきっている愚かな質問をしてしまった
Ak
Pr
Ak
Pr
Pr
Ak
Akが目を見開いて固まった時、カランと何かが落ちる音がした
Ak
Akが音を聞いてその正体を見つけてしゃがみ、 俺の着物から落ちてしまったあのかんざしを拾った
Pr
Pr
今度縫い直さないとと思いながら俺はかんざしを返してもらおうと 彼に向かって手を出したが、Akはそれを見つめたまま呆然としている
Pr
Ak
Pr
Pr
お前が俺にくれた物なんやから当たり前やろと言いたくなったが、 目の前の記憶のないAkに言ってもきっとわかってくれないだろうと 俺は言葉を飲み込んだ
Ak
Ak
彼はそんなことをぶつぶつとつぶやきながら、 優しい手つきで俺のかんざしを撫でる
Ak
Pr
Pr
今、俺は一つAkに嘘をついた
目の前のかつての恋人が俺のことを覚えてないのが苦しかったから、 今も大好きなのに、大好き“だった“なんて言って誤魔化した
Pr
いっそ他の誰かを好きになることができたなら楽だったものを、 俺はずっとAkのそばにいることができる代償として 彼のことしか愛せなくなってしまっている
それに、きっとそんな代償がなくたって俺は どうしようもなくAkに惹かれてしまうのだろう
Akが俺のことを恋人として認識しなくなって千年もの時が経つが、 俺の彼への愛は収まるどころか大きくなっていくばかりなのだ
Ak
俺の名前を呼んで優しく微笑んでいるAkの表情には、 ほんのちょっとだけ悲しい色が混ざっているような気がした
Pr
俺がいつもと少し様子が違う彼に対して戸惑いの声をあげると彼は、 あの人のことを思い出している時のAt様のような 優しくて悲しい微笑みを浮かべて続けた
Ak
Ak
Pr
Ak
Ak
Pr
急にAkの口から紡がれた口説き文句のようなそうじゃないような言葉に、 俺の心臓はバクバクとうるさく騒ぎ始める
Pr
Ak
Ak
Pr
Ak
Akは手に持ったかんざしを眺めながら、 自分の中の何か大事なものを諦めたような表情を浮かべる
Ak
彼はそのかんざしを優しく俺に手渡し、ささやいた
Ak
Pr
Ak
Pr
Ak
Ak
Ak
何もかも諦めたように笑いながらそう言う今でも俺の心を動かし続ける 大好きな男性の着物の袖を、俺はぐいっと掴んだ
Pr
Ak
俺はそんなにすぐに自分のことを諦めてしまうAkが許せなくて、 ボロボロと涙をこぼしながら叫んだ
Pr
Pr
Pr
Pr
Ak
Pr
Pr
Ak
Pr
Pr
Pr
Pr
Pr
心の中に溜まっていたAkに対する気持ちが全部あふれてきて、 俺の叫びは止まらない
Pr
俺のこと、諦めんなや!!
俺が涙をあふれさせながらそう言い切った時、 Akが息を呑む音がして彼の雰囲気が少し変わった
Pr
Ak
Pr
Ak
Pr
Ak
Ak
Ak
Pr
Ak
Ak
もう一度、オレの恋人になってくれますか?
Pr
Pr
Ak
Pr
俺はAkの言葉にそう返し、その体にぎゅっと抱きつく
もう一度、俺をキミの恋人にしてください。
俺の返事を聞いたAkは嬉しそうに笑って、俺のことを強く抱きしめてくれた
千年ぶりのAkのぬくもりは、相変わらず俺の心を幸せでいっぱいにしていく
Pr
Ak
俺たちは二人でくすくすと笑いながら、 千年ぶりの口づけを交わしてもう一度永遠の愛を誓い合った
コメント
2件
初コメ失礼します!!主様の作品全て一気見させてもらいました!!ほんとに天才ですか?全部の作品神作すぎて凄く没頭しながら読みました!泣きました!笑今回の作品もあきぷりが結ばれてよかった!🥲続きも楽しみにしています🥰