テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
まぜ太くんやっぱりあっとくんのこと気になり始めてるんですかね!?🥲あっとくんの過去気になりすぎます!!🥹
主。
主。
主。
主。
しばらくオレと話していたAt様が、台所をチラリと見てふっと微笑んだ
At
Mz
オレは空になっているAt様の湯呑みに緑茶を注ぎ、 彼の言葉に笑顔でそう返す
At
Mz
At
At
Mz
At
At
Mz
At
At
Mz
At
At
Mz
Mz
それどころかちょっと嬉しいというのは、 なんだか気恥ずかしくて彼に伝えることができなかった
At
At
Mz
At
そう言って少し寂しそうに笑うAt様に疑問を抱くが、 今オレがそこに触れてしまったら彼の中で何かが 変わってしまうような気がして、オレは特に追求しないことにする
彼の大人びた表情に少しそわそわしている自分に気がついた時、 台所からAkとPrの声がした
Ak
Pr
二人の会話を聞いてAt様はふふっと笑うと、優しい笑顔のままでオレに言う
At
Mz
At
この村を守る神様のかわいらしいご褒美に笑って感謝の言葉を返しながら、 オレは二人を手伝うためにちゃぶ台から離れて台所に向かった
AkとPrが恋人になってから数日が経ち、 掃除を終えたオレが庭で日向ぼっこをしていると、 後ろからAt様に声をかけられた
At
彼の姿を見てぽんっと心の中でまりが弾むような心地がしている自分に 少し不思議な気分になるも、オレはそれを無視して彼に向き直った
Mz
At
オレが自分の名前を呼ぶのを聞いた彼は目を見開いて固まる
何か失礼なことをしでかしてしまったのだろうかと思うが、 こちらに心当たりがないのでオレは聞いてみることにした
Mz
オレが疑問に思ってこてんと首を傾げながらそう尋ねると、 彼はハッとしながらオレの答える
At
Mz
At
At
歯切れの悪い返答に少し違和感を抱くが、気のせいだろうとオレは話を続ける
Mz
At
At
Mz
At
オレのことを探してたという彼の言葉にどうしようもなく嬉しくなってしまう この気持ちが一体何であるのかは、今のオレにはわからない
At様は優しく微笑みながらこちらに歩いてきて、 手を出してとオレに指示をする
Mz
どうしたんだろうと思いながらもオレが両手を出すと、 At様はオレの手に何かを置いた
Mz
At
At
そう言ってにこりと大人びた笑顔を浮かべる神様に オレは何だか心臓が落ち着かない気分になりながら、 彼に手渡された贈り物を眺める
それは、紫がかった黒色の木材が使用された柄に、 赤い牡丹の絵が描かれている、そこまで派手ではないものの品のある 見るからに上等なくしであった
Mz
At
Mz
家族以外から何かを贈られるという初めての経験にあふれる喜びのままに 彼から贈られたくしをぎゅっと優しく握り込むオレを見て、 At様は楽しそうにしている
At
AkとPrには内緒だよ、と少し色気のある笑みを浮かべながら 自身の口元で人差し指を立ててしーっという仕草をしている この神様があまりにも大人っぽすぎて、同性ながらもドキドキしてしまった
Mz
しかも特に好きでもない相手にもこんなふうに接してしまうのだから、 一体今まで何人の巫女が彼の虜になったのだろうかと オレは顔どころか名前も知らない先輩たちに思いをはせる
しかし、彼に骨抜きになってしまった巫女たちがいると考えた時、 少しだけ心がズキっと痛くなった
Mz
At
Mz
At
At
Mz
オレの返事を聞いて、At様は優しく笑った
At
その後オレたちは野点に並んで座って、他愛もない雑談を楽しむ
ただ単にAt様と話しているだけなのに驚くほど 自分の気持ちが弾んでしまっている理由が気になったけど、 知らない方がいいような気がしてオレはその疑問を頭の片隅に捨て置いた
At様と雑談を終えたオレが部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、 Akが声をかけてきた
Ak
Mz
Ak
Mz
オレが思ったことをそのまま口にすると、Akは目を見開いて固まった
Ak
Mz
Mz
Ak
Mz
Ak
Mz
ありえないことを聞かれただけなのにかぁっと赤くなってしまう顔に 疑問を抱きながらも、オレはAkに質問の意図を尋ねる
Mz
Mz
Ak
Ak
Mz
Ak
Mz
Ak
Mz
Ak
Akの返答の意味するところを理解したと同時に、 オレはなぜか途端に暴れ出した心臓を落ち着けながら叫んだ
Mz
Ak
Mz
オレがそこまで言いかけた時、 今度は事態をさらに面倒臭いことにしそうなもう一人の先輩が声をかけてきた
Pr
Pr
Ak
Ak
Pr
Pr
Mz
Mz
Mz
Pr
Ak
AkがPrにことのあらましを話すべきか迷っている間に、 後ろからぽんと手を置かれてもう一人のここの住人が声をかけてくる
At
At
Mz
At
Mz
先ほどAkにいろいろと言われたのもあり、 妙にAt様のことを意識してしまっている自分に混乱していると、 Prがため息をついて何かをつぶやいた
Pr
Ak
At
Pr
Ak
At
Ak
Mz
オレの全く知らない心臓の動きとよくわからない状況に 激しく混乱していると、Prがニヤニヤしながらこんなことを言ってきた
Pr
Ak
Mz
At
At
At
そう言いながらAt様が自身の額をオレのおでこにコツンと当てると、 オレの心臓はさらに早鐘を打ち始めて混乱は大混乱に変わる
Mz
At
Mz
At
At様が何かを言った気がしたが、 彼の顔が近すぎて脳みその処理が追いつかなかったオレは、 そのまま眠るように気絶してしまった
Pr
Ak
At
At
Pr
Ak
At
目が覚めるとそこは最近見慣れてきた神社の自室で、 外を見ると月が高く登っている
Mz
自分の記憶の意図を手繰り寄せるも At様が廊下で声をかけてきたところまでしか思い出せず、 どうして自分は今部屋で寝ていたのだろうかとオレは一人で首を傾げる
Mz
オレはゴソゴソと布団から出て、この後どうしようと考える
Mz
この時オレの心の中にはもしかしたらAt様がいるかもしれないという 微かな期待があったということは、当時のオレでは気づけなかった
背景昼間ですが深夜だt (((ry (By主)
オレが足音に気をつけながら中庭まで歩いて行くと、 そこには真っ黒な空に浮かぶ月をぼーっと眺めているAt様がいた
Mz
At
At
Mz
At
At様は視線を静かな光を放つ月に向けたままそう答え、 オレは彼が座る野点に向かって歩いて彼の横にぽすんと腰を下ろした
At
Mz
彼はオレの言葉を聞いて楽しそうに笑うと、 はあ、とため息をついていつかと同じようなことを聞いてきた
At
前に聞かれた時はその答えは明白で、 ニコニコしながら「あるように見えますか?」と問い返したものだが、 現在は正直よくわからないというのが本音だ
Mz
At
Mz
オレはその問いには答えを返さず、At様の質問に質問で返した
Mz
At
Mz
At
彼はオレの言葉に対して薄く笑うと、悲しげな表情を浮かべながら続けた
At
At
Mz
数千年も神様として存在していれば誰かを深く愛したことがあることなんて 火を見るよりも明らかであると言うのに、 彼の答えに心の中心が引き裂かれるような心地がした
Mz
At
At
Mz
At
At
At
その左右で色違いの双眸をまぶたで覆い隠しながら悲しげにそう答える 目の前の神様のあまりの美しさと悲壮感にオレが息を呑んでいる間に、 彼はこんなことをお願いしてきた
At
Mz
At
Mz
オレの返事を聞いて、ありがとうと感謝の言葉を紡いだ神様が 教えてくれたのは、とある村にいたオレとそっくりな巫女と その巫女が仕える神様の悲しい悲しい恋の物語だった