キヨ。
牛沢
牛沢
キヨ。
牛沢
なにもないことはない。
ただ、俺の悩みは こいつには言えない。
仕方ない…
ここは誤魔化そう。
キヨ。
キヨ。
牛沢
牛沢
キヨ。
キヨ。
牛沢
興味があるのかないのか わからない返事だったが
俺は自分のことだと悟らせないように こいつに全て話した。
牛沢
牛沢
牛沢
牛沢
キヨ。
牛沢
キヨ。
牛沢
牛沢
牛沢
キヨ。
牛沢
牛沢
うっしーの話を聞いて かなり納得した。
願いは叶うけれど それと同時に失うことになる。
それも、自分の大切な人を。
キヨ。
牛沢
牛沢
キヨ。
キヨ。
講義が始まるまで数分。
帰ったら何しようか― なんて考えて
その時から俺の意識は あの霊に向いていた。
キヨ。
ドアをゆっくりと開け 部屋に入ったが
いつもの返事がない。
キヨ。
部屋中を見渡したが 特にそれらしい影は見つからず
俺は寝室に向かった。
キヨ。
部屋に入ると 俺のベッドにレトさんの姿が見えた。
キヨ。
そっと近づいて顔を覗き込む。
レトルト
小さな寝息を立てて 布団にくるまりながら寝ていた。
キヨ。
前に俺が寝ているときのことを 思い出した。
あのときはレトさんが 俺の寝顔を覗いていたっけ。
ちょっとした加虐心が湧き 俺は同じことを仕返してやろうと
寝ている彼の隣に そっと横になった。
数分後―
レトルト
もぞもぞと布団の中で動き 寝返りを打ったとき。
すっと薄目を開けて レトさんは起きた。
キヨ。
レトルト
キヨ。
キヨ。
レトルト
俺の顔を仰天した目で見たあと
ベッドの縁に座り直した。
レトルト
レトルト
キヨ。
キヨ。
レトルト
レトルト
レトさんはふわっと笑って
またベッドに寝転んでいた。
TO BE CONTINUED…