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輪廻。

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輪廻。

9 - 好きなんだ。

♥

560

2022年08月24日

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レトルト

ねぇキヨくん

レトルト

あの角のコンビニのみかんゼリー…

キヨ。

え?

レトルト

おいしそうだなぁって

キヨ。

買ってもあんた食べれないでしょ?

キヨ。

それとも

キヨ。

俺が食べてるの横で見てる?

レトルト

そんなのやだ!

最初に会った頃よりか ある程度の距離までは行けるようになった。

たまに家にいないときもあるが

大抵は外にいるのである。

主にコンビニだけれど。

キヨ。

今日も行ってきたの?

レトルト

うん

レトルト

向こうの通りまで行けたよ!

レトルト

新記録!

いくら俺にしか見えないとはいえ

一人で近所をうろつかれると 正直かなり心配ではある。

キヨ。

良かったじゃん

段々と成仏の時間が迫ってくる。

彼がこんな風にできるようになったのは

きっと心境の変化があったはずだ。

キヨ。

あのさ…

キヨ。

最近できること増えてきたじゃん?

レトルト

えっ?

レトルト

まぁね

レトルト

外にも出れるし、楽しいよ

キヨ。

何かあった?

少し前から思っていたが まだ聞いてなかったことを 聞いてみることにした。

キヨ。

もしかしてなんだけど…

外に出れるようになって 人に会う機会も増えた。

キヨ。

好きな人…とか…

キヨ。

できたのかなーって思ったんどけど…

そう口にした途端、 レトさんが目を丸くして俺を凝視した。

レトルト

っ……

レトルト

えと…

キヨ。

その反応…

キヨ。

カマかけたつもりだったんだけど…

キヨ。

マジで?

そう言うと、バツが悪そうに フッと目を逸らした。

レトルト

隠してたわけじゃないんだけど…

レトルト

いいなって思う人はいるよ…

胸が痛んだ。

いくら霊とはいえ、一日中家に いる生活はもう終わっているんだ。

そんな彼が家の外へ 出られるようになってからだ。

少し浮足立っているように見えたのは。

(霊なので実際浮足立っているのだが。)

キヨ。

そっか…

キヨ。

あ、もしかして…

キヨ。

あのコンビニの店員か?

レトルト

え…

キヨ。

若い子一人入ってるよな

キヨ。

あの子は確かに美人だわ

レトルト

えっと…その…

キヨ。

隠すなって

キヨ。

だから頻繁にコンビに行くんだな

レトさんも男だもんな…

気になる人がいて当たり前か…

レトルト

キヨくん、俺さ…

レトルト

その…

レトルト

気になる人とどうにかなりたいなんて
そんなこと思わないよ

キヨ。

えっ?

レトルト

前に話したじゃん

レトルト

もし俺の望みが叶ったら

レトルト

その時は俺は成仏しちゃう…

レトルト

今の望みは大切な人ができたらなって
ことだけど…

レトルト

俺の思いを伝えてもさ

レトルト

相手がそれに答えた時点で…

キヨ。

あんたは消える……

レトルト

うん

レトルト

きっと俺は消えるよ

レトルト

だったらいっそのこと、伝えずにさ

レトルト

ずっと見てるのも悪くない気がして

うっしーと話したことを 思い出して胸が苦しくなる。

ハッピーエンドは必ずしも ハッピーエンドのままとは限らない。

大切なものを得ると同時に 大切なものを失う。

こんな悲劇があってたまるかよ…

キヨ。

待ってレトさん

キヨ。

あんたの好きな人、誰なの?

レトルト

えっ…

キヨ。

知ってたら俺も応援できるかも

キヨ。

教えるの、無理?

レトルト

でも…

応援なんて、嘘。

何様だって思われるかもしれないけど

俺以外に好意を抱かないでほしい。

まだ何も始まってないし

出会ってから数週間しか経っていないけれど

俺は…

キヨ。

俺は…

キヨ。

あんたのこと、好きなんだよね

レトルト

わっ……

その時だった。

白い光がぼうっとレトさんを包む。

レトルト

キヨく…れは…

レトルト

…キ…くん…!!

途切れ途切れに聞こえたその声に

エコーがかかって遠のいていく。

キヨ。

レトさん…!!

光の欠片がキラキラして

ふっと空に登るように消えていった。

TO BE CONTINUED…

この作品はいかがでしたか?

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コメント

5

ユーザー

あー神作だ…最高です!フォロー失礼しますm(*_ _)m続き待ってます!

ユーザー

…え、ちょ、これレトさんもキヨくんのこと好きだったって話なんだろうけどさ、え、れ、レトさん?どう、え、でも続きが、っすー…続き待ってます!!!

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