渡辺翔太
今日は絶対8時までに帰ること!
○○
わかってるって!
私の兄は 彼女を作らず私の事ばっか心配してくる
いわゆるシスコン ってやつなのかな、
○○
じゃあ行ってくるね
渡辺翔太
絶対8時までに帰って
私は正直翔太の シスコンには疲れている
だから少しいらだって、 音を大きく鳴らすように ドアを閉めて 友達との約束に向かった
渡辺翔太
あいつ、
渡辺翔太
俺の事嫌いなのかな、
大好きな俺の妹
俺の妹が可愛くて 自分だけのものにしたくて
それだけのために 早く家に帰ってきて欲しくて 本当は家にずっと一緒にいたい
そんな思いをずっとずっと 心の中に秘めたまま
○○が帰ってくるのを待っていた、
19:45
渡辺翔太
遅い、
渡辺翔太
普段なら帰ってくるのに、
渡辺翔太
遅い、なにしてんの、
心配なのか、それとも 何かしらに嫉妬しているのか 貧乏ゆすりが止まらなくなる
渡辺翔太
何してるの、
19:57
渡辺翔太
なんで帰ってこないの、
渡辺翔太
迎えにいこ、
薄い上着を羽織って 外へ走り出す
少し走ったところで目に入ったのは
渡辺翔太
○○、
○○が、電柱にもたれながら ゆっくりと歩いていた
渡辺翔太
○○!
○○
え、翔太?
渡辺翔太
何してるんだよ
○○
大丈夫だよ、
そう言いながらも ○○の体はフラついていた
渡辺翔太
ほら乗って
○○
え?
渡辺翔太
いいから
渡辺翔太
そんなこといつまでもしてたら
渡辺翔太
変えられねぇだろ
○○
うん、ありがと、
きっと○○は貧血を起こしていた のだろう
家に着くと○○はソファにたおれこんでしまった
渡辺翔太
ご飯は食べたの?
○○
食べてない、いらない、
渡辺翔太
そっか、
○○
私、ここで寝てもいい?
渡辺翔太
うん
○○に好きな人が できたとしても
俺は○○が好きだよ