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放課後 近所のスーパー
瑠奈ちゃんの家庭の話が、中途半端に終わってしまって数日後。
あれからというもの、瑠奈ちゃんは家の事を全く話題にしなくなってしまった。
柚
柚
心のモヤモヤは一先ず隅に置いて、買い物に集中する事にした。
柚
柚
柚
福田さん
福田さん
福田さん
福田さん
……しまった、近所に住む話好きの福田さんだ。
捕まったら長いんだよな……
心の中の嘆きを他所に、福田さんは私のカゴの中をジロジロと見て
福田さん
福田さん
福田さん
福田さん
福田さん
……これは福田さんの癖。
目に映る、または耳にする様々な事を材料に
色々なところで「昔は、私は苦労した」という演説のような自慢話を
厚化粧にヒビが入りそうなほどに口角を上げて披露するのだ。
柚
柚
福田さん
福田さん
柚
柚
演説に夢中な様子にうんざりして、視界を他所にやると……
柚
柚
職員用通路に繋がるドアの前で話し込む瑠奈ちゃんと
やたら親しげな男の人、二人組が目に入った。
瑠奈
瑠奈の同僚
瑠奈の同僚
瑠奈の同僚
そう言って瑠奈ちゃんの頭を撫でる同僚と思われる人。
……でもなんだかその手つきが、まるでペットを相手にしているかのように
ねっとりした撫で方なのが心に引っ掛かった。
福田さん
福田さん
柚
柚
福田さん
福田さん
福田さん
福田さん
眉をひそめながら問いただしてくる相手に、少し口ごもってしまった。
柚
柚
「親のため」という部分を強調しながらなんとか声を絞り出した。
福田さん
福田さん
福田さん
好き放題話し終えた福田さんは、レジの方へと去っていった。
柚
瑠奈
柚
柚
瑠奈
瑠奈
瑠奈
いつもより少し影のある笑い声をあげる瑠奈ちゃんは
なんだか無理矢理に笑おうとしている様だった。
柚
瑠奈
瑠奈
瑠奈
連れてこられたのは、ネットカフェの大きめな部屋。
「少し待ってて」と言葉を残して置き去りにされ、手持ち無沙汰にカラオケの画面を見続けた。
瑠奈
柚
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
おどけながらも、唇を噛み締めながら悲痛に笑っていた。
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
柚
柚
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
柚
柚
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
瑠奈
視線を合わせない様にそう言い残し、瑠奈ちゃんは部屋から出て行った。
それから数日後。
いつもの場所に行っても瑠奈ちゃんは居ず、私は孤独な昼休みを過ごしていた。
体育教師
体育教師
体育教師
……また、私の嫌いな時間だ。
こう言う場合私の学校では、背の順に並んでいる横の人と
ペアを組むように決められているのだが……
柚
表立って言われる事はないけれど、嫌悪感を顔に滲ませながらストレッチなどをされるのだ。
余りの居た堪れなさに辺りを見渡し瑠奈ちゃんを探すが
クラスの集団の中に、その姿は無かった。
柚
柚
柚
柚
その日の放課後、私はドラッグストアに寄って髪染めを買い
会計待ちの行列で、「クビカリ様」にメッセージを送った。
kubisama
kubisama
kubisama
behead
behead
behead