“ひとつめのナゾは何故彼が部屋でひとり毒入りのワインを飲まなければいけなかったのか?”
片腕の探偵の話を静かに聞いている
目の前の少女に探偵は続けた
理由は簡単
彼はあの時死ぬ宿命と決まっていたのだから
音々
「さあ、犯人はだあれ?」
君は答えを知ってるね
音々
だって君の目の前で
すべて起こったのだから
音々
「さあ、犯人はだあれ?」
きみが答えを言わずとも
音々
「ぼくが教えてあげよう」
この事件の終わりを__
“ふたつめのナゾは彼へが海に落ちたワケ本当に彼らの中に犯人がいたのか?”
少女はポケットの中忍ばせナイフを握る
探偵は気付かずまだ話続けてる
たったひとつだけ狂った計画
事件に巻き込まれたもうひとりの探偵
音々
「さあ、犯人はだあれ?」
探偵は少女の手から
事も無げに落とす
彼女の最後の手段
音々
「さあ、犯人はだあれ?」
ほら、きみのすぐ目の前にいる
音々
その名前をさあ、言ってごらん?
このぼくの名前を!
音々
本当はきみに知られたくなかった
音々
せめてもの情けだ
逃げるなら今だ早く...
音々
「さあ、犯人はだあれ?」
答えが“ひとつとは限らない”
音々
それを確認する術も
音々
「もうじき消えて無くなる」
音々
「さあ、犯人はだあれ?」
ほら、早くしないとぼくの手が
きみを殺めてしまうよ
もう時間が無いんだ
音々
「さあ、犯人はだあれ?」
きみは答えを知ってるね
音々
だってきみの目の前で
すべて起こったのだから
音々
「さあ、犯人はだあれ?」
音々
ほら、きみのすぐ目の前にいる!
音々
「その名前をさあ、言ってごらん?」
このぼくの名前を…!