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コメント
4件
さいこう
いや、とりま神ですよね!?
クラスの一番後ろ。
窓側の席でいつも俯いてるあの子。
黒いマスクに大きなメガネ。
前髪も長くて、殆ど顔が見えない。
いかにも"関わりづらい"人。
名前を呼ばれても小さく返事するだけ。
_それがあの子の全部だと思ってた。
S.M
ある日、なんとなく声をかけた。
S.M
L.M
マスク越しの声は小さくて、少し震えてた。
手も細くて白くて、触れた瞬間すぐ引っ込める。
本当に典型的なインキャだな、
そう思った。
なのに_
それから、少しづつ距離が近くなった
S.M
L.M
S.M
L.M
その言い方があまりにも弱くて。
断れないタイプだって、すぐわかった。
放課後。
人通りの少ない道を、並んで歩く。
L.M
S.M
L.M
L.M
S.M
L.M
そう言って、ほんの少しだけ笑った。
マスク越しでもわかるくらい、優しい笑い方。
あ、今の顔みたい…、
そう思った瞬間。
S.M
L.M
ぴたりと足が止まる。
L.M
珍しく、はっきりした拒否。
S.M
L.M
S.M
一歩、近づく。
びくっと肩が揺れる。
逃げようとするのを、軽く腕を掴んで止める。
L.M
声が、少し震えてる。
でも――嫌がってるというより、怯えてる。
なんだこれ…、
違和感。
その時だった。
L.M
低い声。
振り返ると、黒いスーツの男たち。
明らかに普通じゃない空気。
M.M
S.M
状況が飲み込めない。
なのに、隣のあの子は_
ぎゅっと、俺の服を掴んでた。
L.M
小さく、でもはっきり。
L.M
その一言で、空気が変わる。
男たちが顔を見合わせる。
R.M
“ボス”。
その言葉に、思考が止まる。
M.M
L.M
隣を見る。
マスクの奥の目が、少しだけ鋭くなってた。
さっきまでとは、別人みたいに。
L.M
ぽつり。
さっきとは違う、低く落ち着いた声。
L.M
L.M
その一言で、男達は黙る。
R.M
すぐに引き下がっていった。
静寂。
何もわからないまま、隣を見る
L.M
言葉を探してる
L.M
小さく聞かれる。
S.M
L.M
少しだけの間。
それから。
ゆっくりとマスクとメガネに手をかけた
L.M
そう言って外す。
現れた顔は。思っていたよりずっと整ってて
少し幼くて、不安げで弱そうで。
そして、頬から口元に刻まれた、痛々しい傷跡。
L.M
S.M
L.M
くるっと背を向けようとする。
でも、その前に腕を掴む。
S.M
L.M
S.M
むしろ。
S.M
L.M
少しだけ、困ったように笑う。
S.M
ボスって呼ばれてたのが気になって色々話した。
したら、そんな気がしたから聞いてみた。
L.M
S.M
L.M
S.M
L.M
その一言で、心臓が変に跳ねる。
L.M
S.M
L.M
少しだけ、肩を近づける。
さっきまでと違って逃げなかった。
でも。
服をきゅっと握りしてた指先が。
微に震えていた。
S.M
そう言って、手を握る。
L.M
びくっと、肩を跳ねさせる。
さっきまでの、かっこいいボスの面影はどこにも無い。
S.M
L.M
S.M
L.M
一瞬で顔が赤く染まる。
握った反対の手で隠しても、隠しきれてない。
L.M
L.M
S.M
L.M
S.M
L.M
L.M
少しだけ、目が真剣になる
でも、その目の奥にあるのは。
_不安と、少しの恥じらい。
S.M
強く繋いだ手を引き寄せる。
S.M
L.M
S.M
一瞬、目を見開いて
それから。俺の服の裾をきゅっと握ってくる。
L.M
小さくて、震える声。
でも、確かに"ボス"の命令。
S.M
そう答えると、少しだけ安心した顔で微笑んだ。
インキャで、マスクとメガネをつけてて。
弱そうに見えるこの子は
誰よりも重くて、甘くて、強い。
マフィアのボスだった。