TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

中学に上がる頃には彼と話す人も増えてきましたが、

やはり、彼の端麗な顔立ちを直視できず、あまり話せないのだとか。

その代わり、といってはなんですが、

みなさん、私のオタク話に以前より付き合ってくれるようになりました。

たとえば、イヴァンさんが私に笑いかけてくれた時には、

オタク奇行に走る私を抑えてくれたり。

イヴァンさんのお顔を見て、気味悪くニヤける私を抑えてくれたり。

イヴァンさんが走っている姿を見て、萌え死にそうな私を蘇生してくれたり。

腐男子としての名にかけて妄想をする私を、現実世界に戻してくれたり、と

助けてくれることが多くなりました。

フェリシアーノ・ヴァルガス

もう、キクってば、イヴァンのこと好きすぎでしょー

フェリシアーノ・ヴァルガス

だってあれから……何年?

ルートヴィッヒ

五年くらい?

フェリシアーノ・ヴァルガス

五年くらい推してるんだよー?

本田菊

そんなこと言ったらフェリくんだって!

本田菊

ルートくんのことずっと推してるじゃない!

フェリシアーノ・ヴァルガス

あ、ルートはもう推しじゃないよ

本田菊

え゛?!

フェリシアーノ・ヴァルガス

今は、その……

フェリくんとルートくんは恥ずかしそうにもじもじとしていて、私はもしや、と自分の中の邪心がささやきます。

ルートヴィッヒ

こ、恋人なんだ

本田菊

……え、え、ええ?!

本田菊

ひゃあああああああああああああああああああ!!

本田菊

ああああああああ、おめでとうございますううう……!

腐男子でよかった……!

実はこの二人は中学に入った時から付き合っていたそうです。

アーサー・カークランド

キク、お前、雄叫びがこっちまで聞こえてきたぜ?

本田菊

あ、あ、あ、あさ、あささん!

アーサー・カークランド

アーサーなんだが……

本田菊

フェリくんと、ルートくん、おづぎあいじて……

アーサー・カークランド

ああ、知らなかったのか?

本田菊

シラナカッタノカ?!

アーサー・カークランド

こいつら、ずっと付き合ってたぞ

アルフレッド・F・ジョーンズ

キクは鈍感だからなー

フランシス・ボヌフォワ

見るにも耐えないイチャイチャ具合だったぞ

なぜ、それを私に一番に! 教えてくれなかったのですか!

という感情は押さえ込んで、とりあえず、私は昇天しました。

アーサー・カークランド

戻ってこーい

アーサー・カークランド

あ、そうだ、キク

本田菊

……ああ、ふぁい!

アーサー・カークランド

俺、イヴァンの写真を持ってるんだが、いるか?

本田菊

え゛!

アルフレッド・F・ジョーンズ

えっ……

フランシス・ボヌフォワ

はあ?!

フェリシアーノ・ヴァルガス

えぇ……

ルートヴィッヒ

ん?

アーサー・カークランド

あ?

本田菊

……と、いうのは……?

アーサー・カークランド

ああ、アルを盗撮しようと思ったんだがな、

本田菊

トウサツ?!

アーサー・カークランド

アルとイヴァン、席近いだろ?

アーサー・カークランド

だから、入ってることが多くて……

アルフレッド・F・ジョーンズ

俺もうこの人と一緒に暮らしたくない!

アルフレッド・F・ジョーンズ

マシューと一緒にフランシスの家に居候してやる!

フランシス・ボヌフォワ

ああ、いつでもウェルカムだぞ!

フランシス・ボヌフォワ

この犯罪者予備軍!

フェリシアーノ・ヴァルガス

ブラコンにもほどがあるよ!

アーサー・カークランド

あ? 弟を撮って何が悪い

フェリシアーノ・ヴァルガス

いやいやいやいや! アルフレッドはアーサーの弟じゃなくて、従兄弟!

フェリシアーノ・ヴァルガス

ていうか、スマホ、カメラの持ち込みは校則違反!

フェリシアーノ・ヴァルガス

気持ち悪い!

ルートヴィッヒ

……あ、あまり、公言、しない方が、いい趣味だな……

フェリシアーノ・ヴァルガス

フォローしなくていいよ、こんなやつ!

本田菊

……ほしいです!

フェリシアーノ・ヴァルガス

キクううう?!

本田菊

アーサーさん! 私たち、趣味が合うかもしれません!

アーサー・カークランド

お、おお! だろ?!

フランシス・ボヌフォワ

もうダメだよ、フェリちゃあん……

フランシス・ボヌフォワ

この二人はアルフレッドとイヴァンが好きすぎる……

フェリシアーノ・ヴァルガス

違うよう、フランシス兄ちゃあん

フェリシアーノ・ヴァルガス

この二人はアルフレッドとイヴァンに執着してるだけだよ……

アルフレッド・F・ジョーンズ

フランシス、真面目に、俺、お前んとこ、居候していいか……?

フランシス・ボヌフォワ

……いつでも待ってるぜ

フェリシアーノ・ヴァルガス

……どうしよう、ルートが固まってる……

そんな話をしている時、ふと私の視界にイヴァンさんが入ったのです。

本田菊

ひゃ、イヴァンさん、イヴァンさんだあ……

やはり綺麗な顔つきで、そして儚げな雰囲気は変わらず、私の胸はドキドキしっぱなし。

と、いうところで、私はあることに気がついたのです。

本田菊

……体調、悪そう……?

そう、彼は気持ち悪そうに胸を押さえていたのです。

きっと、他の人からしたら普段の彼に見えるでしょう。

ですが私はオタク。

彼のことならなんでも見ているのです。

フェリシアーノ・ヴァルガス

あ、あれ、キク?!

私は無我夢中で彼の方へと駆けつけました。

本田菊

……大丈夫ですか?

彼に近づき話しかけると、彼はけして大丈夫ではなさそうな顔色で優しく微笑まれました。

イヴァン・ブラギンスキ

ああ、うん、大丈夫.....

本田菊

もう、あなたは人より丈夫ではないのですから、辛かったら言うのですよ

そんなことを言うために来たわけではないのに! と心の中で地団駄を踏むのですが、

イヴァン・ブラギンスキ

......はあい

彼が嬉しそうにふにゃ、と微笑むものだから、地団駄を踏む足をやめました。

ああ! どうして私の推しはこんなにも可愛いのですか!

私が来ただけで嬉しそうに微笑むなんて……!

未来永劫、ずっとあなたの幸せだけを祈り続けていますからあ!

フェリシアーノ・ヴァルガス

キクー!!

そんな悶えている私を察してか、フェリくんがわざわざこちらへ来てくれました。

いけない、と思い、私は平常心を装います。

本田菊

フェリくん、廊下は走りません!

えへへ〜と笑うフェリくんでしたが、背中をむぎゅっとつままれてとても痛いです。

もう二度とオタクムーヴをしかけないしかけないと小声で言ってはみますが、

フェリくんは油断の隙もないとさらにつまんででいる指に力を加えました。

王耀

あ、いたある、菊いたある~

にーにが、私の肩をポンと叩きました。

王耀

もう~まったく、菊はいつもふらふらどこかに行っちゃうあるから心配ある〜

本田菊

いや、むしろあなたの方がフラフラしてるでしょう......

そうぐだぐたと私に甘えるような話し方をするにーにですが、

実は私の背中を拳でぐりぐりしているのです。

きっとオタクムーヴのことでしょう。

そこまで責めます?! と心の中で悶えますが、

仮にも推しの目の前。

そんな醜態は晒しはしません。

イヴァン・ブラギンスキ

……

……なぜでしょう。なぜ、彼は寂しそうに俯いているのでしょう……?

君が僕を好きなはずないよ

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

623

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚