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第35話 - 怒れる大地バウギア

2024年10月17日

#ファンタジー

#コメディ

#一次創作

#第3回テノコン

捨てられた消しカスの化身

コグレの森最奥地カミツル族本拠点

バウギア

ガハハハハハハッ！！

バウギア

可哀想になぁ？

バウギア

様々な『さいきょう』の名を冠していた種族が

バウギア

ここ近年力を着けた特徴ない種族に遅れをとるとはァ？

バウギア

どうだぁ？

バウギア

これが弱者の恐怖だァ！！

バウギア

お前ら祖先がやってきたこと！

バウギア

そしてこれからお前らが行おうとしていることだァ！！

プルクラ

皆さん！彼の暴君を止めてください！

ドーリ

言われなくてもやるッスよ！

本拠点待機をしていたマジックウェポン適性者の一人ドーリ

彼が先陣を切って駆け抜ける

大振りな棍棒を振り回す男目掛けて渾身の刺突

だが、彼の持つ棍棒はその槍を難なく受け止める

ドーリ

くっ…

バウギア

おいおい

バウギア

『さいきょう』の名が廃るぜェ？

バウギア

ま、今ではお前ら『最弱』の種族と言われてるがなぁ！？

ヴェロス

お手伝いします！

続く攻撃は適性者が一人ヴェロス

胴体を守るため棍棒を使ったバウギアの足を狙い矢を射る

がしかし、狙いに気がついたバウギアは直ぐに槍を弾き飛び上がって矢を回避する

ヴェロス

くそっ…

バウギア

へぇ？

バウギア

部隊を分けてるのか

バウギア

まるで『普通』の部族じゃないか？

バウギア

ハンスヴルスト様から聞いた話では

バウギア

多種多様の武器を使える、だったか？

バウギア

ハンスヴルスト様が嘘を言うことはまず無い

バウギア

てなると、考えられるのは一つ

バウギア

あの話は本当だったということ

バウギア

呪いにより持てる武器は限定されている

バウギア

フハハハハッ！

バウギア

そうなれば恐るものは何も無いな

バウギア

単品が化け物だと思ったが

バウギア

今受けた攻撃達は悲しきかな

バウギア

俺らの上等兵に届くかどうか、そのレベルだ

バウギア

ハンスヴルスト様には悪いが直ぐにここを片付け

バウギア

唯一の多種の武器を扱う者を殺らせてもらおう

ヤ・リー

良い評価なのかなそれは？

バウギア

ほぉ？

バウギア

(素早く俺に接近)

バウギア

(こちらの攻撃は届かず相手の攻撃はギリギリ届くラインを攻めたか)

ヤ・リー

新人君にしては良い評価を貰えて何よりだ！

バウギア

(そして、そこから繰り出される刺突！)

バウギア

だが甘い！

体をひねり肩につけた防具によって起動をそらされてしまう

ヤ・リー

ちっ…

バウギア

(危険を察知し槍を手放し後ろに下がるか)

バウギア

(が、布を巻き付けたようでそのまま手元に帰るようになってる、か)

バウギア

君は中々良い動きをするなぁ？

バウギア

先程の子が上等兵なら

バウギア

貴様は部隊長クラス、かな？

ヤ・リー

そいつはどーも

ヤ・リー

けども、部隊長はもう貰ってるんでお前さんのは要らねぇな

バウギア

これはこれは失礼だったかな？

バウギア

まぁ、もしそうなら俺には人を見る目があるようだ

バウギア

帰ったらハンスヴルスト様に採用試験官でも頼んでみるか

ヤ・リー

帰れるならな

バウギア

あ？

適性者が一人ヤ・リーの攻撃を回避し会話をする相手の頬を矢が掠める

バウギア

なに！？

ボゥ

頭のつもりだったけどリーさんが居たせいで外したかな

バウギア

(村の中からの射撃か？)

バウギア

(だとしたらとんでもねぇ精度だ)

バウギア

(この男が首を傾げていたら確実に脳天を貫かれていた)

バウギア

(武器を一種しか使えぬと油断した俺に落ち度はあるとはいえ、これ程か…)

スカウト

ここを敵地だと忘れ考え耽る気で！！

バウギア

後ろか！

即座に屈み奇襲を仕掛けた男の服を掴んで目の前にいる槍使いに投げる

スカウト

うぁぁ！？

ヤ・リー

…ふんっ

スカウト

いってて…受け止めてくれても良かったんですけど？

ヤ・リー

そんな余裕がある相手では無い

スカウト

……ですか

バウギア

この五名が今村にいる最強の人物達だな

バウギア

槍使いが二人、弓兵が恐らく二人、そして奇襲を仕掛けた短剣が一人

バウギア

他にも戦闘員が居るだろ？

バウギア

出さないつもりか？

ヤ・リー

邪魔だからな

スカウト

混戦になると弓も引けなさそうですので

ドーリ

らしいっす！

バウギア

そうか…

バウギア

賢明な判断だな

バウギア

それと一つ謝罪しよう

バウギア

君達を弱者と言った件だ

バウギア

あれは取り消そう

バウギア

代わりに今度は『敵』として俺の中に刻んでやる

プルクラ

態度が大きく変わりましたね

プルクラ

蔑んでた最初の印象とは大きく違います

バウギア

俺は対等かそれ以上に強い奴を求めてたんだよ

バウギア

平和ってのも悪くはねぇが

バウギア

それじゃあ俺ら戦士はやる事なしだ

バウギア

てなると不満は溜まるものだろ？

バウギア

弱肉強食って言葉があるように

バウギア

弱い奴は淘汰されるしかない運命

バウギア

故に、どれだけ態度を酷くしようと死ぬ運命は変わらん

バウギア

だが、対等かそれ以上なら万が一がある

バウギア

戦士として戦の中で死ねる事は誉だ

バウギア

相手にそれは強要はしないが俺の中でのルールなもんでね

バウギア

『美』というものは人によって変わる

バウギア

俺は自身と死線を共にした者に殺されることが

バウギア

『誉』であり『美しい』ものだと思ってるタチだ

バウギア

だからそこに敬意を評して俺なりに言葉を選んで発してるにすぎん

プルクラ

…そうですか

バウギア

お前らは変わらずその数で攻めてもいいぜ

バウギア

それでもなお俺はお前達にはやられん

バウギア

ハンスヴルスト様から頂いたこのマジックウェポン

バウギア

『剛衝打』という大型棍棒があるからな

ヤ・リー

マジックウェポン持ちか

スカウト

これはかなり厄介ですね

ドーリ

先に俺らの武器がポッキリ逝くかもっすね

ヴェロス

……遠くてあんまり聞こえないけど

ヴェロス

なんて言ってるのお姉ちゃん？

ボゥ

身振り手振りを見ると恐らくは武器の説明かな

ボゥ

ま、マジックウェポンとかほざいてるんでしょ

ヴェロス

…数で攻めれば勝てる？

ボゥ

囲むだけ無駄よ

ボゥ

あの棍棒で吹っ飛ばされて終了

ヴェロス

そっか……

ボゥ

数使うよりはあたしらみたいな優秀な人を出した方が率は上がる

ヴェロス

……うん

ヴェロス

何としても……勝つ！

ボゥ

勝利条件は…

プルクラ

彼の死亡及び撃退です！

プルクラ

皆さん！

プルクラ

今まで以上に全力でお願いします！！

バウギア

『現代のカミツル族』

バウギア

その実力、見せてもらおうかぁ！！

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