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280 - 家に居るのに、暗かったから

♥

281

2024年07月23日

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ただ、望まぬ恋をしたはずだったの

それが、私の役目だと言われたから

なのに

なのに

なのに…!!

こんなの、聞いてない…!!

朝起きたら当然かのようにご飯が用意されてるし

食欲がそんなに無い人間だと覚えられてからは

顔色を伺うような目でこちらを見つめてからご飯の支度をするくらい

仕事に行く時はいつも「いってらっしゃい」と言ってくれるし

帰ってきたら「おかえり」も言ってくれる

お風呂は当たり前のように私が先だし

寝る時はしっかり「おやすみ」と声をかけてくれる

なんだ、なんだこれは…!!

ただの、家が決めた結婚なのに

こんなに尽くされるなんて、聞いてない…!

……結婚って、苦しいと思っていたの

お母さんも、家に嫁いできた

ずっと暗い顔をしていた

父親は、私と会わなかった

兄さんの方ばっかり、見てた

だから、いつの間にか

「あぁ、結婚は人を苦しめるのか」と思い込んでた

…こんなに、優しいの?

こんなに、苦しくないの?

……こんなに、幸せになっていいの?

分からない、分からない

初めての感情すぎて、分からない

貴方がくれた優しさの分

私は貴方に

何が、返せるのかしら…?

……なにか、返せるものなんて、持ってたのかしら?

この作品はいかがでしたか?

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コメント

3

ユーザー

子供は親を見て育つ、って言うもんね……お母さんの苦しそうな姿を見てきたからこそ、「結婚」というものにマイナスのイメージを抱いていたけど、実際は想像していたものと違いすぎて「結婚」というものは苦しいだけのものじゃないって気づいてきて良かったって思う💭 でも、その分「私」がきちんと貴方に優しさを返せているか、貴方への優しさは本物か不安になるよね……🥲🥲

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