テラーノベル
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病院。
白い天井がやけに遠く感じた
病室の空気は静かでさっきまでの慌ただしさが嘘みたいだった。
医者
医者の言葉にほんの少しだけ肩の力が抜ける。
隣にいた勇斗も小さく息を吐いたのがわかった。
___良かった
そう思ったのもほんの一瞬だった。
医者
その一言で空気が変わる。
医者
柔太朗の指先が少しだけ強くシーツを握る。
医者
図星だった。
医者
静かにはっきりと告げられる
その言葉は思っていたより重かった。
山中柔太朗
思わずこぼれる
医者
逃げ道みたいな言葉はどこにも無かった。
隣で勇斗が真剣な顔のまま質問している。
「どの程度なら動いていいですか?」
「自宅での注意点は?」
「もしまた同じ症状が出たら?」
その声は落ち着いてるのにどこか必死で
全部ちゃんと聞こうとしてるのがわかる。
その横で俺だけが取り残されていた。
山中柔太朗
一瞬、そう思う。
でも同時に
スーパーで立てなくなったことも、 夜の痛みも、全部ちゃんと覚えてる。
山中柔太朗
気づいたらそう答えていた。
納得した訳じゃないでも
拒否もできなかった。
帰り道
夜の空気が少しだけ冷たい。
山中柔太朗
佐野勇斗
会話はほとんど無かった。
ただ一つだけ
玄関に入る直前、勇斗がぽつりと言う。
佐野勇斗
振り返る。
その目はまっすぐだった。
佐野勇斗
短い言葉。
でもその中に全部詰まっていた。
家に入った瞬間。
日常が一気に変わる。
佐野勇斗
そう言って勇斗はすぐに動き出す。
ベットの周りを整えて、クッションを増やして
水や必要なものを手の届く場所に置いていく。
『これ、ここ。後これも』
手際がいい。
迷いがない。
山中柔太朗
思わず言うと、、
佐野勇斗
即答だった。
佐野勇斗
淡々としてるのに強い。
柔太朗はベッドに座ったまま
その様子を見ていた。
どんどん整えられていく環境。
動かなくてもいいように作られていく空間。
それは、安心できるはずなのに少しだけ息が詰まりそうだった。
山中柔太朗
その事実がじわじわ重くなる。
山中柔太朗
小さく言う。
勇斗の動きが一瞬止まる。
佐野勇斗
振り返らずに言う。
山中柔太朗
言葉が続かない。
迷惑かけてるって言いたいのに
佐野勇斗
それでも
山中柔太朗
その瞬間
勇斗がゆっくり振り返る。
佐野勇斗
佐野勇斗
真っ直ぐな目
俺は言葉を失う。
佐野勇斗
静かに言う。
佐野勇斗
その言葉に胸がぎゅっとなる。
しばらく沈黙が続いて。 柔太朗はゆっくり、お腹に手を当てる。
山中柔太朗
佐野勇斗
短く返ってくる。
それだけで、少しだけ空気が緩む。
勇斗が近づいてきて、当たり前みたいに、隣に座る。
そっと、お腹に手を重ねる。
佐野勇斗
名前を呼ぶ声は、いつもより少しだけ強かった。
佐野勇斗
誰に向けてるのかわかる言葉
その手に自分の手を重ねる。
何もできない訳じゃない
守られることも"出来ること"なんだって。
少しだけ思えた。
でも
__元の生活にはもう戻れない
その現実だけが静かに、確実に、
そこにあった。
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112タップお疲れ様です!!
このお話をここまで見てくれてありがとうございます!
コメント大好物なのでしてくれると嬉しいです🥹
続きは多分すぐ出します!!
それではまた次でー!!
(あと誤字ってるところとか変なところあったら教えてね)
ゲストさん
コメント
5件
男性妊娠系大好きなので主さんがこのストーリーを書いてくれてとっても嬉しいです🥹🫶🏻️︎ これからも無理しないように頑張ってください!! 続き楽しみにしてますჱ̒՞ ̳ᴗ ̫ ᴗ ̳՞꒱