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ー今だけはいいよねー 第5話
晴斗
小学校最後の夏休みを迎える俺らは
遊ぶ約束もして
楽しもうとした。
水春
晴斗
晴斗
水春
日海
蓮
日海
晴斗
水春
晴斗
沈黙が流れた。
カラスの声
人の足音
俺らの足音。
全てがよく聞こえるほど。
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
夏の蒸し暑い風が吹いてくる今日
また水春の態度が一変する。
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
日海
晴斗
水春
日海
蓮
水春
晴斗
日海
蓮
俺はこの日、一度も水春と話さなかった
いや、話しかけてこなかった。
水春
日海
蓮
水春
晴斗
水春
日海
晴斗
日海
蓮
晴斗
晴斗
今まであったことを全て
コイツらに話した。
水春が抱えているであろう秘密と
苦しみ
日海
蓮
日海
晴斗
帰ってきた俺はベッドにダイブして
スマホを見つめた
晴斗
水春が祈りをしてからずっと
水春にどう声を掛けたらいいか分からなかった。
晴斗
LINEで連絡するか
電話するか、
口頭で言うか…
晴斗
晴斗
水春とのLINE
晴斗
既読
晴斗
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
晴斗
水春
チチチチチチ
晴斗
時計の針が静かに鳴る
俺は内心嬉しかった
目頭が熱くなった
晴斗
きっと断られると思ってたからだ
中学離れるかもしれない。
高校はもっと別になるかも。
それでも最高の思い出を作りたかった
大好きな水春と
机に宿題を広げる
晴斗
どうにも集中出来ない。
セミの鳴く音や
遠くの電車の音が聞こえる
晴斗
去年までは俺も
水春と一緒に…
晴斗
俺は振り返ってみる
初めは幼稚園の時
桜満開の幼稚園の門を通ると
小さな女の子にぶつかって 謝って
そこから仲良くなったのが水春だった
親同士も仲良くなって
一緒に旅行なんて行っちゃって
小学生になって
手を繋いで一緒に学校の門を通って
よく喧嘩したし遊んだし
毎年夏には一緒に海へ行った
小学校4年生で急に冷たくなった 水春は
俺に泣いて抱きついて謝ってきた
オレンジ色に光る綺麗な空の下だった。
そこから前以上に水春は優しくなって
俺はそんな水春に違和感を感じつつ 惚れてしまって
でも避けてきた理由と優しくなった理由は 教えてくれない。
小6になっても
水春は俺にとても優しかった。
この夏に入ってから皆の前では優しいのに
2人の時はとても冷たくなった。
毎年行ってた花火も海も
もう行かないって思ってた
でも連絡したら行きたいって言った。
水春が何をしたくて
何を隠して
どうして苦しいのか
闇のまんま。
思い返してみれば色々あった
水春と行く最後の海かもしれないと考えると
やっぱり宿題に集中出来なかった
晴斗
晴斗
そして今日
全力で楽しもうと思う。
晴斗
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹
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