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~前回の簡単なあらすじ~

小山 奈月、高校2年の夏、初めて出来た彼氏にフラれ、「恋なんてしない」と泣きながら某曲名のごとく心に決める。

友達の湯本 梓は同じクラス兼親友、とある日の朝、転校生が来ると話題になる。

端から見れば、爽やかイケメン男子だが、どことなく別れた彼に雰囲気が似ており、複雑な気持ちになる。

彼が後ろの席に座った途端、彼の言葉から、誰も見ていないはずの当時に泣いていたのを見られていたと知る。

小山 奈月

(み、見られてた……?)

湯本 梓

おーい、奈月ー?

小山 奈月

(いや、だって……その日は放課後のたまたま部活も無かった日だったし、)

小山 奈月

(じゃあ、当日部活が無かったのは転校生の彼の為の、事前に学校案内……そんな感じ?)

湯本 梓

奈月ってば!!

小山 奈月

えっ、あぁ、ごめん

小山 奈月

なんだった?

湯本 梓

先生が、「クラス委員長に学校を案内させるように」って、副クラス委員長の私に命じられたからさぁ

小山 奈月

そうなの?

湯本 梓

そうそう

湯本 梓

しかも見てよ、あれ

教室に着いた早々、視線を移した先には恐らく私たち以外の人数がひとつの机を囲んでいた光景が目にはいった。

それは紛れもなく私の後ろの席、つまりは転校生の彼だ。

小山 奈月

……私、座れないじゃん

湯本 梓

しかもあの状態だと案内も出来なさそうだね笑

小山 奈月

はぁ、まぁ次の機会でいっか……

踵を返して教室を出ようとした直後、

四宮 貴之

あ!こ……さ……!

小山 奈月

ん?

湯本 梓

え?奈月、誰かに呼ばれてない?

何か聞こえて振り返ってみたものの、声の主はおそらく彼だった。

突然ガタンと大きな音がしたと思ったら、その彼がこちらに近付いてきて、

四宮 貴之

ほら、行こうよ

小山 奈月

えっ、どこに?

四宮 貴之

どこって、校内を案内してくれるんでしょ?

小山 奈月

あ、うん……

ちらりと梓を見たが、「行ってらっしゃい、ここは任せとけ」と言わんばかりの顔をしていた。

……一瞬だが、さっきまで群がっていた中に一人、鋭い視線を送っていた女子がいた気がしたけれど。

四宮 貴之

ありがとう

小山 奈月

え、何が?

四宮 貴之

小山さんが来てくれなきゃ、抜け出せなかったんだよ笑

小山 奈月

そう、だったんだ

四宮 貴之

ね、ひとつだけ、どうしても聞きたい事があるんだけど……

小山 奈月

何?答えれる範囲ならいいけど……

四宮 貴之

……どうしてあの時、泣いてたの?

小山 奈月

っ!!

小山 奈月

(それは、黙ってくれるって条件じゃ……!)

四宮 貴之

ごめん……でも、あれからずっと気になってて、

四宮 貴之

嫌じゃなきゃ、話してほしい

小山 奈月

どうして、そこまで……

四宮 貴之

それは……、

小山 奈月

それは?

待ってみても彼からの理由は返ってこなくて、その時は結局案内もせず、そのまま二人揃って教室へ帰ってしまった。

小山 奈月

(あれから彼とは必要最低限でしか話せてないし、ギクシャクした関係になったけど、)

小山 奈月

嫌われちゃったかなぁ

湯本 梓

誰に嫌われちゃったの?

小山 奈月

それは……、って梓!?いつからそこに……!

湯本 梓

ちょっと前だよ?

湯本 梓

どうしたの?水臭いなぁ、悩み事ならいつでも聞くよ?

小山 奈月

(そうだよね、一人で抱え込んでも解決しない時だってあるんだし、)

小山 奈月

実は……、

一番近くにいる友達(親友)だけでも相談したい、……いや、もっと前から話そうとはしてたつもりだった。

彼氏と別れた事、その時に大泣きして、その光景を四宮君に見られてしまった事、泣いていた理由を聞かれたが、彼に言い出せずにいる事。

……それらのすべてを話した。

湯本 梓

なるほどね、そんな事が……、

湯本 梓

それで、奈月はどうしたいの?

小山 奈月

出来るなら、ちゃんと答えたい

湯本 梓

じゃあ簡単!

湯本 梓

私が場所をセッティングしてあげるよ

小山 奈月

ほんと?

湯本 梓

大事な親友の頼みだから、それくらいは任せてよ!!

小山 奈月

ありがとう、梓

小山 奈月

それまでに、何とか勇気を出して答えれるように準備しておくよ!

湯本 梓

そうこなくっちゃ!

湯本 梓

じゃあ、四宮君にも予定とか聞かないと駄目だから……

湯本 梓

連絡先、教えてもらっていい?

小山 奈月

え、本人からじゃ駄目なの?

湯本 梓

何いってんの、本人から聞いたら何かあるって勘違いされるかもしれないでしょ?

小山 奈月

うん、……分かった

そうして、友達(親友)の力を借りて、彼に言い出すタイミングの問題だけだと決めていた時には、

既に、予想外の展開が私の知らない所で進んでいるとは、この時思いもしていなかった。

to be continue...

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