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上野原高等学校革命同好会

第49話 - 第五革命ゲーム　完全指名式はないちもんめ【６】

2025年11月12日

#ミステリー

#心理戦

#推理

#デスゲーム

#エターナル・コウタ・ブリザード

鬼霧宗作

キョウトウ

ど、どうするんだ、イガラシ先生。

イガラシ

……どうしましょう。

これまでのゲームは、やり方によっては犠牲者ゼロでやり過ごせた。

しかし、それを【革命軍】によって封じられてしまったわけだ。

オオタ

イーブンで終わったとしたら、両チームとも全滅。

イガラシ

それがもっとも回避すべき状況ですね。

キョウトウ

では、どうしたら――。

イガラシ

ベストなのは、ここからどちらかが２連勝して終わること。

イガラシ

そうすれば犠牲になるのは１人で――あぁっ！

そこまで言いかけてイガラシは気づいてしまう。

もしかしたら、可能だったのかもしれない。

イーブンならば全滅というルールを踏まえた上でも、やってのける方法があったことに気づくイガラシ。

キョウトウ

どうした？

キョウトウ

何か思いついたのかね？

イガラシ

いえ、このゲーム――最初からうまく立ち回っていたらもしかして犠牲を出さずにいけたかもしれません。

イガラシ

今のゲームをイーブンで終わらせず、どちらかに人数移動があったら――の話ですが。

オオタ

え、でも――最終的に人数が多い方の勝ちで、人数が少ないほうの負けなんですよね？

オオタ

だとしたら、勝者がいれば必ず敗者も――。

イガラシ

ゼロだとしたらどうします？

イガラシ

例えば赤組と白組で争っていたけど、最終的に白組の人数がゼロになっていたら――それは白組の負けと言えるのでしょうか？

オオタ

あ、そうか。

オオタ

全員がどちらかのチームに属するようにすれば、誰も犠牲が出ないのか。

オオタの発言に頷く。

イガラシ

そうなんです。

イガラシ

このゲームは最終的に人数が多い方が勝ちとなる。

イガラシ

そして、決着した際のベストスコア――最も差をつけた勝ち方は、６対０で終わった場合です。

イガラシ

お互いに相手の人間を奪い合うゲームなわけですが、ゲームが終了した時点で１チームしか残っていなかったとしたら？

イガラシ

勝者は６人を集めたほうで、敗者は０人となってしまったほう。

イガラシ

つまり、全員を勝者としてゲームを終わらせることができたんです。

キョウトウ

でも、今のゲームをイーブンで終わらせてしまったわけだから、もうそれはできない。

イガラシ

はい、気づくのがもう少し早ければ、なんとかなったんですが。

イガラシ

(さっきのじゃんけんと同じような形で攻略できるようになっていたのは、この状態に陥らせるためのミスリードだったのか)

イガラシ

(まんまと騙された――自分の怠慢だ)

革命軍

そろそろ２回目を始めようか。

革命軍

それでは行くぞ――。

オオタ

ど、どうしましょう。

オオタ

このままだと、誰かが絶対に殺されちゃいますよ！

現状、どうするべきか全く分からない。

しかし、容赦なくゲームは続行される。

イガラシ

(考える暇も与えてくれないか――)

イガラシ

(くそ、どうすればいい？)

イガラシ

(どうすればいいんだ？)

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