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赤くんが無邪気......✨ 赤くんの周りの大人いい人ばっかりだ....!((あと、質問! シェイラの仲間3人はジュスティスの他の支部とかに飛ばされたんですか?
更新ありがとうございます!(>ヮ<*) 楽しみにしていたお話の中の1つである赤くんの過去編を見れて めちゃくちゃ嬉しいです!✨シェイラが何を考えてあの言葉を 言ったのか気になります!次回も楽しみにしています! 頑張って下さい!(๑•̀ㅂ•́)و✧
この連載久しぶりな気がするな.... 待たせて申し訳ない...!!
赤くんの過去編 Let's go!
2023/12/4投稿
第33話
「暖かい場所」
冷えた空気。風に吹かれる葉の音。
孤独な空間。
???
片膝をついて俺を見下ろす青年。
赤子
「同族だ」と本能が言っている。 両手を精一杯伸ばして声を出す。
「助けて」
そう言いたかった。いや、単語は知らないが、心からそう思った。
???
???
俺を抱き上げてマントでくるむ彼。 仲間の反対の声を聞きながら、俺を抱えて元来た道へ回れ右をする。
その腕の中は、きっと人生で1番暖かい場所だったと思う。
赤
シェイラ
りうらの不意打ちにうろたえる相手。 剣の手入れをしている彼に、肩にのしかかったまま喋りかけた。
赤
シェイラ
赤
「んなわけないじゃん」と拗ねてみせると、イタズラな笑みを浮かべてクックックと笑い出した。別に求めていたのは笑いじゃないのだ。
シェイラ
シェイラ
赤
よかった。相手が忘れていると思ってるわけでは無いが、言われないと少し心配になる。
それに1番大切な人には1番最初に言って欲しい。
シェイラ
赤
赤
シェイラ
赤
シェイラ
赤
シェイラ
謎に勿体ぶってくる彼。 そんなに特別なのだろうか。気になって仕方ない。
赤
シェイラ。 家族の居ないりうらにとって、お兄ちゃんみたいで、先生みたいで、恩人で、 1番大好きな存在。
助けてくれた人。
赤
シェイラ
6歳の俺の世界は、まだこの人の中が全てだった。
赤
階段をかけ降りて受付の方へ走る。 朝の挨拶だ。
ジュスティスメンバー
赤
ジュスティスメンバー
赤
ジュスティスメンバー
赤
メンバーの間を縫いながら進む。 頭をわしゃわしゃしてくる武道家。 「おめでとう」と言ってくれる赤魔術師。
ジュスティスメンバー
赤
ジュスティスメンバー
赤
持ち上げてくる斧使い。
ジュスティスメンバー
赤
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
赤
みんなシェイラの仲間。ジュスティスのメンバー。りうらにとっての繋がりはそんなとこだった。
でも、すごく良い人達。 子供のりうらを気にかけてくれて、遊んでくれて、笑顔だ。ジュスティスに悪い人は居ないと思っている。
赤
ジュスティスメンバー
赤
赤
周りを見回すと、話してた3人だけじゃなく、フロアに居るみんながこちらを見てにやにやしてた。なにやら知ってる様子だ。
ジュスティスメンバー
赤
ジュスティスメンバー
赤
ジュスティスメンバー
赤
赤
ジュスティスメンバー
担がれたまま食堂へと運ばれる。 じたばたしたけどムキムキの斧使いには効かない。知ってたけど。
赤
朝ごはんを済まして自室に戻ったら、シェイラに呼ばれた。今朝と同じ場所で椅子を引っ張り出して座らされる。
赤
いつものクエストに出る格好に着替えたシェイラがマントを付け終えてこちらを向いた。
シェイラ
シェイラ
赤
赤
赤
ずっと前からねだり続けていたクエストの同行。「危ないからダメ」の一点張りだったのに、いきなりGOサインを出されて驚く。
もちろん行きたい。今すぐ。 興奮気味で「行く!!」と答えると、相手から笑いがこぼれる。
シェイラ
シェイラ
赤
クエストにはずっと憧れていた。 シェイラが人助けをしている話をメンバーから聞かされる度、りうらもそうなりたいとずっと思っていた。
そのスタートだ。シェイラみたいになれるかもしれない。
ガチャッ
赤
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
赤
シェイラからお下がりの皮のリュックを貰った。中にはお守りとやらが入ってるらしい。あと救護セット。
前髪については、シェイラに「髪長いからもしかしたら俺の剣で髪切れるかもな」と脅されたので、上げてもらった。
ジュスティスメンバー
シェイラ
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
シェイラ
赤
しょぼんとしてて面白い。 仲間と居る時にしか見せない顔だ。
シェイラ
赤
半周回ってリュックをみんなに見せる。紐はしっかり手の中だ。
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
シェイラ
赤
赤
ジュスティスを出発して1時間。 それほど遠くないクエストだと言っていたが、1時間歩き続けるのはかなり疲れる。なんせ6歳成り立てだし。
ジュスティスメンバー
りうらを気遣って言ってくれるけど、向こうの4人は汗ひとつかいてない。
シェイラ
赤
シェイラ
膨らましたほっぺを人差し指でつぶされる。ご丁寧に反対側もつぶしてきた。
赤
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
赤
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
シェイラ
りうらも仲間とクエストしてみたい。 シェイラみたいに戦って、人や仲間を守ってみたい。
赤
シェイラ
ジュスティスメンバー
シェイラ
赤
シェイラ
シェイラ
ジュスティスメンバー
シェイラ
赤
ジュスティスメンバー
シェイラ
ジュスティスメンバー
シェイラ
情けない...()
シェイラ
ジュスティスメンバー
シェイラ
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
シェイラ
ジュスティスメンバー
赤
シェイラ
シェイラ
ジュスティスメンバー
シェイラ
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
赤
微笑ましい会話を挟まれながら聞いていると、赤魔術師から叱責が2人に飛んできた。
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
シェイラ
結果、赤魔術師以外が脳筋ということになった。確かにと笑いながら納得する。
ジュスティスメンバー
斧使いが急に立ち上がって振り向く。 みんなつられて後ろを向くと__
赤
大柄の斧使いよりも遥かに大きい、猿のような形をしたモンスターが20メートル先くらいでこちらを見ていた。
大猿(モンスター)
猿というか獣みたい。だけど、服を着ていて2足で立っている。こちらを威嚇していることはりうらでも分かった。
完全に獲物を見る目をしているその生物に、喉の奥でひゅっと音がする。
ジュスティスメンバー
シェイラ
赤
心臓が早い。怖いのに目が離せない。 「背中を向けたら死ぬ」と本気で思った。
シェイラ
赤
シェイラ
肩にポンと手を置いてそう伝える。 前衛職の彼は、真っ先に最前線へ飛び出して行った。
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
赤
モンスターに怯まず走っていく3人。 怖くないのだろうか。あんなにデカくて自分たちと違うのに。
ジュスティスメンバー
赤
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
そう言って他の3人とは違ってゆっくり進んでいく赤魔術師。 杖を構えて魔法陣をはっている。
シェイラ
大猿(モンスター)
シェイラ
ジュスティスメンバー
大猿(モンスター)
大猿(モンスター)
攻撃をしかけた右腕を即座に切って、隙を与えずそのまま魔法。 考える暇も無くモンスターが倒されてしまった。彼らの凄さがよく分かる。
同時にシェイラが指揮を執っているのがうかがえる。頭の中では魔法をうつまでのビジョンが見えていたのだろう。
シェイラ
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
ずいぶんと楽観的だがボスって強くてヤバいやつのことじゃないのだろうか。
ジュスティスメンバー
ズドーンッッッ
赤
後ろの気が上下に真っ二つになって斧使いの方へ倒れてきた。りうらが腕を回しても両手が触れなさそうなくらい大きな木。その下敷きになってる。
赤
大猿(モンスター)
後ろから、そのまた後ろから、木の奥から続々と出てくるモンスター。 ざっと20対くらいいるかもしれない。
ジュスティスメンバー
シェイラ
シェイラ
ジュスティスメンバー
赤
タフってなんだっけ!?!?
シェイラ
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
大猿をそのまま投げ飛ばしていく武道家。スキルを使いながら「1体〜2体〜」と数えている。もうサイコパスだ。
大猿(モンスター)
ジュスティスメンバー
赤魔術師もゆっくり力を込めて一体一体明確に当てていく。さっきまで見せていた不服そうな面影はもう無い。呪文を唱える真剣な顔がカッコイイ。
斧使いのほうは足を引きずりながらも斧を豪快に振り回している。 木に挟まれた人間とは思えない。
赤
リュックの紐をグッと握る。モンスターを全部倒せたら、りうらが治療するのだ。救護担当のりうらが。
救護の仕方はもうずいぶん前にシェイラから習っていた。
赤
グワンッ
赤
リュックごと上に引っ張られる。 反射的にリュックの紐を握っていた手をゆるめてしまって体が大きく揺れる。
必死にもう一度紐を握りしめた時は、もう地面から数メートル離れていた。
赤
ボス大猿(モンスター)
恐る恐る後ろを向く。俺を掴んだ正体はみんなが戦っていた主であろう、超巨大なモンスターだった。
恐怖で口が震え、涙はとめどなく出てくる。リュックを離してくれない。いや、離されたら落ちて死ぬ。
どっちみち出来ることは無い。
赤
ジュスティスメンバー
赤
こちらを見上げるみんなが小さい。 手を伸ばしても届かない。
だんだん主の口に近づいているように感じる。食べられるかもしれない。 絶対嫌だ。怖い。けど動けない。
ボス大猿(モンスター)
赤
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
赤
足を引きずりながらこちらへ走ってくる武道家。今りうらがこの手を離してしまったら、森を抜けるまであの状態だ。
「絶対リュック離さないから任せて!!」
ダメだ。離せない。
赤
赤
りうらを持ち上げているボスの指を必死に掴む。そこら辺の木くらいに大きい指は微動だにしない。
ボス大猿(モンスター)
怒らせてしまった。
ボス大猿(モンスター)
赤
掴む力が強い。潰れてないけど、感覚的に内蔵まで潰されそうな強さだ。
みんなの方を向いていたのが、ボスと対面状態になる。睨む勇気なんてなくて、ただ泣いてる顔を見せているだけだろう。
ボス大猿(モンスター)
赤
「死ぬ」 そう感じた。なんなら走馬灯も見えかけてる気分だ。まだまだやりたいことは沢山あるのに、シェイラに恩返しさえもしていないのに、
終われない。終わりたくない。
赤
シェイラ
ザシュッ
赤
急に体の窮屈さが消える。 それと同時に地面へ真っ逆さま。
赤
シェイラ
赤
シェイラの腕で布団ぼし状態だ。お腹から落ちたのでとても気分が悪いが、戻ってきそうなものをなんとか抑える。
ジュスティスメンバー
ボス大猿(モンスター)
振り向いてみると、一刀両断された腕がすぐそこにゴロンと転がっていて、その奥には仰向けで倒れたさっきのボスがお亡くなりになっていた。
赤
赤
シェイラ
頭を何度も撫でてくれるけど、涙は一向に収まらない。
赤
シェイラ
謝罪しようとすると涙を拭われる。 さっきまで止まらなかったのに、拭われるともうでて来なかった。
シェイラ
赤
ジュスティスメンバー
赤
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
赤
赤
「あなたのために」と言いかけて口を閉じる。たしかにリュックを持っているのは斧使いのためになったかもしれないが、そのせいで危険に晒したのはりうらだ。
シェイラが切らなかったら、魔物と魔族の間くらいの知能を使ってりうらを人質にすることくらい出来ただろう。
赤
安直な考えだったかもしれない。
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
ジュスティスメンバー
赤
赤
正しくあるべき....そうか。この気持ちを今度は正しい行動に移せるような力が必要なのだ。
いろいろすっとばして「クエストに行きたい」と駄々をこねてたけれど、やるべきことは他にあった。今しないといけないのは勉強だ。
赤
赤
シェイラ
はいはいはいは〜いっ!!!
ガチャッ
赤
シェイラ
初クエストから7年後。13歳の夏。
中等部に上がってしばらく経っても、りうらの生活は変わらなかった。
学校に行って勉強して、時間があるときはクエストに着いてって、修行して、 充実した生活をしていると思う。
前髪は相変わらず上がっている。
赤
シェイラ
赤
赤
シェイラ
赤
シェイラ
赤
赤
シェイラ
赤
シェイラ
赤
という出来事があってから、からかい続けられている。屈辱。
赤
シェイラ
赤
くるっと回って周りを見渡す。 人、人、人だ。随分な大人数。 こんな人数でクエストに行くのだろうか。
赤
シェイラ
赤
シェイラ
嘘じゃん。
赤
シェイラ
シェイラ
嫌そうなひきつる顔で呟くシェイラ。 強いから仕方ないと思うが、頼られるのも大変なのだなと思う。それを受けてしまうシェイラもお人好しだけど。
シェイラ
赤
シェイラ
赤
寂しそうな師匠の顔は、遠くの仲間をじっと見ていた気がする。
シェイラ
村長と話し合って最後に軽く会釈するシェイラ。こういう時の真面目な顔は純粋にカッコイイと思う。
村長が踵を返して去っていくのを少し見送った後、半回転してりうら達のほうを向き直った。
シェイラ
シェイラ
赤
ジュスティスメンバー達
ジュスティスメンバー達
ジュスティスメンバー達
シェイラ
一瞬動くシェイラ。 それをじっと見つめている俺に気づき、ひとつ咳払いをして俺に向き直る。
シェイラ
赤
赤
シェイラ
赤
シェイラ
首根っこをガシッと捕まえて引き止めてきた。扱いが雑になった気がする。というか昔は絶対首根っこなんて掴んでこなかった。
シェイラ
赤
シェイラ
シェイラ
赤
首根っこ掴みながらひっぱるってバカだと思う。りうらの力じゃ振りほどけないこと知ってるはずなのに....こちらに三途の川でも見せたいのだろうか。
赤
ガチャッ
シェイラ
赤
見事にしごかれた。なんならいつもより師匠の押しがあきらか強かった。 いじらなければよかったと本気で後悔している。
赤
赤
シェイラ
赤
赤
赤
「シェイラと違って」と付け足そうと思ったけれど、またしごかれそうだったので喉の奥で止めておく。
シェイラ
赤
シェイラ
シェイラ
赤
シェイラ
「お前には向いてないよ」と笑いながら言われる。それはそれで失礼じゃないかと思うが、自分でも○○係長とかは無理だと承知している。
シェイラ
シェイラ
急におかしなことを言う。 そんなこと今まで言われたことが無い。そもそもシェイラがこの先の未来の話をしているところをあまり見てこなかった。
赤
彼は今28とか9とかで、まだ剣を振れるし死ぬなんてもっと遠い話。そんなことをずっと自分で言っていたから、先のことはあまり気にしてないものだと思っていたばかりにびっくりする。
それともりうらの話だから?
シェイラ
しかし、幸せかどうかは置いといて、りうらがジュスティスを抜けることなんてありえないと思う。抜けたいと思っても抜けれないだろう。
だってあそこはりうらの家だ。 育ててもらった恩がある。 そして彼が居るのだ。大切な人が。
シェイラ
赤
シェイラ
シェイラ
赤
急に「一生の別れ」みたいな話をされてゾッと変な鳥肌が立つ。 さっきからなんのつもりだろう。
シェイラ
シェイラ
シェイラ
「輝ける場所」という言葉がさくっと刺さった。
赤
赤
茶化してしまったけれど。
シェイラ
シェイラ
赤
りうらの「輝ける場所」って何? ここじゃないの?ジュスティスは違う?
そこまで教えてくれないと、りうらは分からない。だってまだシェイラから全て学んでいない。
赤
なんで急に...一生の別れみたいな話をするの....?
続け