テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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「終焉」の秘宝

第14話 - 終焉の悪魔

224

2023年08月24日

#司類

#ファンタジー

#ホラー

#ミステリー

#冬彰

あかまる🍓🐾໊

司

類！急用とは？

類

…ﾊｧ、出来たのさ。

司

！

類

禁呪が完成した。これで魔界へ行ける

司

類…良くやった！！

司

これで、これでやっと…！！俺たちが幸せに暮らせる世界が創れる！！

司

今まで散々俺たちを馬鹿にしてきた奴らも…！奴隷の様に扱って来た奴らも！！

司

全部…全部…！

類

…ねぇ、司くん。その事で話したいんだけれど、、

司

なんだ？俺は今最高に気分がいい！

類

あの…その、願いの事なのだけれど…

寧々

類、今いい？

類

あ…寧々、

寧々

あ、ごめん、話途中だった？

類

…いや、いいよ。どうしたんだい？

寧々

その…「願い」って、叶うの？

司

秘宝のことか？

寧々

うん。本当に、叶うのかなって…思ったの。

類

まぁ…少しでも可能性があるから、こうして探してるんだろう？

寧々

…そうだね。

司

しかし…疑問なんだが、秘宝とは願いを1人ずつ叶えてくれるのか？

類

さぁ…それも分からないね。何にせよ、情報がないから。

司

ふむ、1度整理したいな。えむを呼んでくれ。

寧々

分かった。

えむ

呼ばれて飛び出てわんだほーい！

司

おお！揃ったな！

司

ええ、では、確認だが…まず、みんなが秘宝に叶えてもらいたい願いを改めて教えて欲しい。

えむ

私はねー！ずっと、みんなで楽しく笑顔で過ごすこと！

寧々

私は……失った記憶を取り戻すこと。

司

俺は、俺たちが幸せに暮らせる世界を創ることだ！

寧々

そういえば、類はどうなの？

類

え？

えむ

たしかに…類くんのお願い、聞いた事ないかも。

類

僕か……僕は、そうだね…

類

特にないんだけど…強いて言うなら、ずっとみんなと一緒にいる事かな。

司

ふむ…寧々以外は大体同じだな。

えむ

寧々ちゃん、まだ思い出せないの？

寧々

うん、本当に…1つも。

類

確か寧々は、昔の記憶がないんだよね？自分がどこから来たかも、家族がいたかすらも分からないって…

寧々

そうなんだよね…だから、思い出したいの。

司

ふむ…なら、そちらを優先してもいいな。

寧々

え？！

えむ

私も、それで寧々ちゃんがニコニコになれるならいいよ！

類

まぁ、いいんじゃないかい？

寧々

けど…本当にいいの？

司

ああ！

類

秘宝が全員の願いを叶えてくれたら良いんだけどね。

司

そうだな。だが、もし1つだった場合、寧々のを優先しよう。

えむ

さんせーい！

類

異議なし

寧々

本当に…いいの？…ありがとう。

司

うむ！

司

そういえば、類はさっき何を言いたかったんだ？

類

え？

司

願いの事で話があるって

類

ああ……まぁ、今はいいよ。

類

それとは別で、みんなに相談があるんだ。

えむ

相談？

寧々

いいけど、どうしたの？

類

あの…冬弥くん、いるだろう？「虚空ーヴォイドー」の能力者の。

司

ああ、アイツな。

類

その子ね、多分＿＿＿＿

彰人

なー、冬弥ー

冬弥

痛ｯ

彰人

え？！あ、悪ぃ！軽く背中叩いたつもりだったんだけど…

冬弥

い、いや…すまない、大丈夫だ。

こはね

どうかしたの？

冬弥

ああ、なんだか背中が痛くてな…

杏

えぇ？！大丈夫なの？

冬弥

ああ…多分…

彰人

それ早く言えよ…悪かった

冬弥

いや、言ってなかった俺が悪い。こちらこそすまない。

こはね

後でカイトさんに見てもらったらどうかな？

冬弥

……いや、いい。やめておく。

彰人

なんでだよ？見てもらえばいいじゃねぇか。

冬弥

けど……なんとなく、嫌なんだ。

杏

ふーん？ま、無理しないでよね！

カイト

ふわぁ〜、みんなごめんね。

こはね

あ、カイトさん！

カイト

いや〜、徹夜の作業は身体にくるな〜

杏

徹夜？

カイト

禁呪が完成したよ。だいぶ魔力を使ったけどね。

カイト

これで、魔界へ自由に行き来できる。

彰人

…てことは、俺たちクリア？

カイト

まぁ…あとは僕がおまじないで補うよ。

カイト

1人ずつかけるから、おいで。

杏

じゃあ私から！お願いします！

カイト

うん＿＿＿

カイト

……はい、これでもう大丈夫。

杏

ありがとうございます！

彰人

じゃ、次お願いします。

カイト

は〜い＿＿

カイト

…うん、十分だ。気をつけてね。

彰人

ありがとうございます！

こはね

わ、私お願いします！

カイト

うん＿＿

カイト

…はい、これで大丈夫。

こはね

ありがとうございます！

カイト

最後は……

冬弥

…あ、

カイト

冬弥くん、おいで。

冬弥

……

彰人

冬弥？どうした？

冬弥

あ…いや、なんでもない。お願いします。

カイト

うん＿

カイト

……よし、これで大丈夫。

冬弥

ありがとうございます、

カイト

みんな、おいで。扉へ案内するよ。

こはね

わっ！！

カイト

さて、僕が案内できるのはここまで。

カイト

あとは……君たち次第かな。

杏

ありがとうございます！

カイト

うん。じゃあ、行ってらっしゃい。

杏

…よし、こはね、行こう！

こはね

うん！！

彰人

っし、俺たちも行くか。

冬弥

………ｶﾞﾀｶﾞﾀ

彰人

冬弥？どうした？

冬弥

あ……足が竦んで…行きたくないんだ

彰人

え……大丈夫か？もしあれなら、お前はここに残っててもいいけど。

冬弥

…いや、俺も行きたい。

彰人

じゃ、手引いてやるよ。ほら

冬弥

！

冬弥

…ありがとう、彰人。

カイト

……無事に帰って来られるといいけど

彰人

ｹﾎｯ、ｹﾎｯ！

冬弥

ぐｯ……すごい瘴気だ

彰人

杏とこはねは……

杏

彰人！冬弥！

こはね

ここ、すごく熱いね…！

彰人

だな。

彰人

来たはいいけど、どうやって秘宝探すんだ？

冬弥

多分……向こうじゃないか？

こはね

え？

杏

冬弥、場所分かるの？

冬弥

あ、いや、ただの勘だ。

彰人

冬弥の勘って当たるからな。向こう行ってみるか。

杏

おっけー！

冬弥

こっちの道を通ると、悪魔と出会わない

彰人

へぇ…なんで知ってんだ？

冬弥

…？

冬弥

さぁ、何故だろう？

杏

んー、来たことあるとか？

冬弥

来たこと……あっただろうか、、

こはね

とにかく、秘宝まで行ってみよう！

彰人

おう。

彰人

……ここか？

杏

殺風景〜

こはね

これ……骨粉？

杏

え？！？！

彰人

…とにかく、ここで秘宝探すぞ

こはね

う、うん！

能力「悪夢ーネメシスー」発動

杏

わっ！！

能力「共感ーシンパシー」発動

杏

ま、また？！

彰人

ﾁｯ、来やがった

類

やぁ、よくここまで来れたね。

えむ

わぁ〜！みんな久しぶりだね！

こはね

あ、貴方は…

寧々

うわ……ここ寒…

司

だから上着持ってこいと言ったろう

寧々

さっきまで熱かったじゃん

彰人

お前らも秘宝狙いか

類

もちろん。悪いけど、僕らが頂くよ。

冬弥

そうは……させません。

えむ

あー！！類くん、類くん！あれじゃない？

類

おや、お手柄だね。えむくん！

杏

え！？どこどこ？！

彰人

追いかけるぞ！！

類

おお…これが……「終焉の秘宝」…？

司

……美しいな。

寧々

これ…願いどうやって叶えるんだろ

えむ

お喋りしてみる？

冬弥

それに触れないでください！！

寧々

え？

類

やはり……君は知ってるのかい？

冬弥

ﾊｯ

冬弥

？？？

冬弥

(何故だろう、口が勝手に動いた…)

司

触れるな…とは、どういう事だ？

冬弥

分かりません…！けど、触れてはいけません！

彰人

冬弥！

冬弥

あ……彰人、

類

ねぇ、試してみようか。

彰人

…何をだ

類

…彰人くん

ドスッ🩸

彰人

……は？

類

ごめん、少し痛いけど我慢して((ﾎﾞｿ

彰人

ぐｯ……ｹﾞﾎｯ、ｹﾞﾎｯ！🩸

冬弥

彰人ｯ！！！

類

おっと、間違えて刺してしまった。

司

白々しいヤツめ

寧々

急にあれはないでしょ

類

フフ……けど、これで面白いものが見れるよ

冬弥

彰人……！彰人！大丈夫か？！

彰人

ん…ああ、まぁ…ｹﾞﾎｯ、クソ痛ぇけど

冬弥

(血だらけの彰人…刺された、あの人に刺された、俺じゃない、俺以外の奴に刺された、傷がついた、血だ、駄目だ、痛がってる、許せない、許さない、)

彰人

……冬弥？ｹﾞﾎｯ

冬弥

(許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない…！！)

彰人

…！お前、

類

……ほら、やっぱりね。

司

！！

えむ

わぁ！

寧々

あれ……

類

言ったろう？やはり、彼は……

類

悪魔だ。

冬弥

ﾌｰｯ、ﾌｰｯ

彰人

……冬弥？

冬弥

…さない

冬弥

駄目だ

冬弥

殺すな

冬弥

殺せ

冬弥

う"ぅ……

彰人

おい、大丈夫かよ？

杏

彰人〜！！…に、え、冬弥、、？

こはね

…青柳くん？

類

完全に人間に擬態してて、分からなかったよ。君、そこそこ上級な悪魔だね？

冬弥

違う…違う…俺は…俺は…

類

君が悪魔だとしたら、これまでの君の行動と辻褄が合うんだよ。

類

まず、君は心を読むことが出来ていた。

類

僕が渡したのは、ただのピアスさ。何の効力もない、普通のね。

冬弥

……え？

類

僕は試しに、君に心の読み方を教えた。それが実践できるのは、悪魔だけだ。

司

そんな時から気づいとったのか

類

フフ、まぁね。

類

きっと、他にも色々あったんだろう。彰人くんとかならわかるんじゃない？

彰人

……

彰人

なぁ…冬弥、教えてくれ。お前は…冬弥か？

冬弥

お…れは……

冬弥

冬弥だ。彰人…お前の相棒だ。

彰人

ん、そっか。

冬弥

…ああ、段々と思い出してきた

冬弥

俺は……「終焉の悪魔」だ。

冬弥

そして俺は…口論になった父も、母も、兄も…みんな、殺した。

彰人

終焉…？殺したって…何があったんだよ

司

ほう…終焉の悪魔か。通りで、「終焉のペンダント」を持っているわけだ。

冬弥

その…「終焉の秘宝」は、4つの悪魔の魂が宿っています。

冬弥

1つは俺の父、もう1つは母、残る2つは兄です。

冬弥

1つの魂につき1つ、願いを叶える力を持っています。

冬弥

「鍵」は、その魂たちを結界として閉じ込めるのに使います。開ければ、逃げられますから。

冬弥

だから俺はその箱に呪いをかけたんです。結界を張れば、その呪いは解けます。

司

ほう、なるほどな。これはお前が作ったのか。

冬弥

…はい。それがまさか、秘宝になるとは思いませんでしたけど。

彰人

(化け物扱いされる、街を歩けば子供に石を投げられる…)

彰人

(なるほど、冬弥が悪魔だったから、街の人間はそんなことを…)

彰人

(ここを怖がって来たがらなかった事も、あの時あそこで倒れてたのも、全部冬弥が悪魔だったから…)

彰人

(たしかに、あの人の言う通り辻褄が合っちまう。)

彰人

(そして多分、背中が痛いっつってたのは、羽か…)

杏

ね、ねぇ彰人、冗談でしょ？冬弥が悪魔で、秘宝を作ったのは冬弥だって…

彰人

…見りゃ分かんだろ。あの角、羽、尻尾…完全に悪魔だ。

こはね

青柳くんが…

冬弥

…本当にすまない。

彰人

なぁ、教えてくれよ。お前が…なんであの時あそこで倒れてたかをよ。

冬弥

…分かった。

冬弥

俺は、ここ、魔界で産まれた。

冬弥

悪魔の中でも上位である「終焉」の家系に生まれ、厳しい父と上品な母、優秀な兄達に育てられた。

続く

「終焉」の秘宝

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ハクション大魔王えむ…😇冬弥くん悪魔だったのね…、石投げられたりするのは、家族の中でもあまり才能がなかったとかいう理由かと思ってた…🥲

ちょ、急展開ｷﾀ━━━(￣∀￣)━━━ｯ!!!楽しみ！！

あかまる🍓🐾໊

プロフィール

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