オハイアリイの花束

ピピピピッ　ピピピピッ

無機質なアラーム音が部屋に鳴り響いた

煩わしく思いながらもベッドから出て支度を始める

スカートは膝上5cm ボタンは1番上まで閉める 靴下も黒のワンポイント

我ながら面白みのない服装だと思う。

まあ、でもこれが基本だからなぁと自分に言い聞かせる

トントントン

私の重い足取りとは反対に下からは お母さんが朝食の支度をする軽快な音が聞こえてくる

ガチャッ

私の親は何かと世間体を気にしたがる

私のため、私のためって言っているけど結局は自分のため。

ほんと、嫌になっちゃうよね

ガラッ

今日、本当は先生になんて呼ばれてない

HRについては休み前に先生と話し合ってるもの

早く来たのは予習をするため

あの人達について。

今日のHRではこれからの寮生活について話す予定になっている

男子三人、女子三人の計六人で一部屋

年頃の男女を同じ部屋にするのはいかがなものかと思うけど、 先生曰くこうでもしないと話さないからだって

めんどくさいよね

私と同じ寮室になるのは2組から上杉くん、3組秋原さん、4組宝生さん、 5組一条くん、6組神坂くんだ。ちなみに私は1組

なんで全員違うクラスなのかなぁ！繋がりないじゃん！

繋がりなかったら上手くできる可能性低いしさ、問題起こせば室長の私の責任だし...。やっぱり断ればよかったぁ、面倒なことになるなら！

彼は今ちょうど話題に出てきてた上杉くん 本名は上杉悠人くん 中学の時、一緒に学級委員をしたことがあるんだ

30秒後

キーンコーンカーンコーン

一同）はーい

これは

僕・俺・私・あたし達がアイを探す物語

そして、誰かの救世主になる物語だ

オハイアリイの花束

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