、、、やっと、渡せた。
彼の驚く顔が少し面白くって、俺は何も言わずただその瞳を見つめていた。
橙樹
、、、なーくん?これ、、
たくさんのオレンジ色の薔薇とツリガネソウ。
ツリガネソウは今日の誕生日花。
紫央
、、好きなもの、あまり分からなかったから、、
少し照れ臭いので目を逸らしながら呟く。
薔薇の花ことばは「情熱」、「熱望」、「絆」。
オレンジ色の彼にぴったりだった。
ツリガネソウの花言葉は「思い出」。
俺たちと過ごす日々を覚えていてほしいから。
橙樹
、、、めっちゃ嬉しい、ありがと、なー、くん、、、
紫央
、、え。泣いてる!?
俯く彼に焦る俺。すぐにジェルくんは顔を上げ、赤い目をしながらへにゃっと笑う。
紫央
、、、あ、とさ
橙樹
ん?
紫央
さっきの女の子、、どうしたの?
俺の言葉にかれは「見てたんか」と苦笑。
橙樹
断った。好きな人がいるからって
紫央
っ、、、そか、、じ、じや、俺家に帰るね
橙樹
待って
そそくさとそこを離れようとするが腕をつかまれる。
紫央
っへ、、、
橙樹
なーくん、ずっと一緒に居てね。大好き
、、、心臓がうるさい。
そんなこと知ってるってば。
いちいち言わなくてもいいのに。
だけど___。
紫央
、、、ん。ありがとね
橙樹
おー!
じゃあな、と掴まれてた腕が解放され、俺は歩き出す。
紫央
またね、ジェルくん
振り向くと彼は俺のあげた花束を大事そうに抱えていた。
紫とオレンジの花々。ジェルくんはそれを見て嬉しいのか笑顔だった。
紫央
、、、、、、
それを見つめて、俺の頬は緩む。
そういう純粋なところ、すごくいいと思う。
だからこそ俺は。
紫央
(、、、ジェルくんを)
おまけ☆
橙樹
、、、るぅと、何これ
黄神
誕プレの絆創膏です。怪我されたら面倒なので
橙樹
え?何でケガするん?
黄神
よっし、じゃあ路地裏行きましょ?
橙樹
嘘やろ?何で路地裏行かなあかんねん、ここでええやろマジで!!!
黄神
?路地裏じゃないとみられちゃうので ニコッ
橙樹
え、えヤダうぎゃぁぁぁぁぁ!!!
「次回から夏休み編です!」