コメント
2件
めっちゃ面白いです…! 歪んでる感じが最高…… 正当防衛…にはならなそうだなぁ…… フォロー失礼します!
キャラクター紹介
みのり
遥
コンコン、とドアを叩く音がした
わたし___花里みのりは「今出ます」と返事をし、玄関へ向かった
みのり
みのり
そこには、私の所属するアイドルグループのメンバー、桐谷遥ちゃんがいた
妙に顔が青く、息が上がり、汗をかいていた
みのり
遥
遥
泣きそうな顔でわたしを見つめ、彼女の手が血まみれなことに気がついた
遥
みのり
遥
泣き崩れる彼女を、呆然と見ることしかできない
彼女は私にとって、クラスメイトで、メンバーで、「推し」だった
だったら、することは一つだろう
みのり
遥
分かってる
遥ちゃんがしたことは、許されることじゃないことくらい
だけど
わたしは彼女の味方をする。それしか選択肢はなかった
だって貴方は、わたしの「推し」だから
みのり
遥
みのり
みのり
みのり
みのり
みのり
みのり
人として、あってはならないことを言っている
それでも、構わない
わたしは遥ちゃんの味方だ
それが、例え遥ちゃん以外の人間を敵に回すということだとしても
遥
みのり
遥
みのり
みのり
遥
深夜に、この公園に来るのは初めてだ
そこには、細身の男性が、ぐったりと倒れ込んでいた
みのり
遥
その男性の胸に、包丁が突き刺さっていた
いつもなら、グロい、怖いなど色々思っただろうか
今は不思議と、そんな感じはしなかった
胸の包丁を引き抜き、持ってきたブルーシートに男性を包んだ
みのり
みのり
遥
わたしたちは男性を山に埋め、包丁を捨てた
わたしの車の中で、ずっと気になっていたことを遥ちゃんに聞いた
みのり
みのり
遥
遥
震えた声で、遥ちゃんは説明を続けた
遥
あぁ、見たことある顔だな、とは思ったけどそういうことか、なんて思いながら、話を聞く
遥
遥
みのり
遥
遥
みのり
遥
声を震わせて、泣き続ける彼女に、なんと声をかければいいんだろう
みのり
みのり
みのり
遥
みのり
遥
みのり
みのり
みのり
まるでわたし達しかいないかのように静かな街を、わたしの車で走っていく
どこに逃げればいいだろう。わからないけど
とにかく遠くに行くしかない
これは、人を殺した推しと、法律に逆らうオタクの、ちょっと変わった逃走劇