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私は、チビだ
昔から「あいつ」には敵わない
身長の差20センチ
黒板の上の方も
高いところにある荷物も
届かない
「あいつ」なら届くのに
そんな私をばかにする
あいつが、嫌い
でも、小学生の頃からあいつと
腐れ縁ってやつで、繋がっている
わたしは…素直になれない
真奈美
ぅ～！
真奈美
（頑張れ黒板消し！
後、少し、で、とど……）
後、少し、で、とど……）
すっ
真奈美
あ
冴斗
こんなのも、届かないの？
真奈美
なっ‼
真奈美
もうちょっとで、届いたし！
真奈美
バカにしないで！
あ
また、やってしまった
なんで、ありがとうって、言えないんだろ？
冴斗
なんだよ、お礼の一言もないの？
真奈美
あ、あ…
冴斗
あ？
真奈美
あんたに、言う言葉はない‼
タタタッ
冴斗
あ（行っちゃった）
冴斗
（からかい過ぎたか？）
真奈美
はぁはぁ
真奈美
（やってしまった）
真奈美
（あれじゃ、嫌われる一方なのに）
真奈美
………
そう
私は冴斗が
腐れ縁で、繋がってるだけの
あいつが
好き
何だかんだで、助けてくれるのが
冴斗だから
真奈美
（あ！）
真奈美
（LIMUで送れば！）
真奈美
（ありがとうっと……）
真奈美
（どうしよ）
真奈美
（送信ボタンが押せない）
真奈美
………
LIMU
真奈美
あ～っとね
真奈美
リカバリーってしってる？
真奈美
がんばって、調べたけど
真奈美
トーク力ないからさ！
真奈美
う～ん、ま、いっか‼
真奈美
（やってしまった！）
真奈美
（何だこれ⁉）
真奈美
（何も思い浮かばなかったにしてもだよ？）
真奈美
（限度があるでしょ）
真奈美
（おかしな人だと思われる）
真奈美
（あ、送信来てる）
LIMU
真奈美
あ～っとね
真奈美
リカバリーってしってる？
真奈美
がんばって調べたけど
真奈美
トーク力ないからさ！
真奈美
う～ん、ま、いっか‼
冴斗
さたたったきたたたはごたたたためたたん
冴斗
どたたたうたいたたたたしまたたしたたたて
冴斗
たぬき
真奈美
………
真奈美
ﾌﾌﾌｯ
真奈美
あはははは！
真奈美
何これ！
真奈美
（さっきはごめん、
どういたしましてって）
どういたしましてって）
真奈美
暗号下手すぎでしょ
真奈美
バカ
真奈美
（…ありがと）
真奈美
（今度は打てそう）
真奈美
（隠さなくても）
真奈美
（私の気持ちを素直に）
LIMU
真奈美
好き
真奈美
直接、言えなくて、ごめん
真奈美
（送信しちゃった！）
真奈美
（やばい。恥ずかしい）
冴斗
好き、ね
真奈美
えっ⁉
真奈美
さ、冴斗、いつの間に…
真奈美
（あ、冴斗、ちょっと息苦しそう）
真奈美
走ってきたの？
冴斗
うん
真奈美
廊下は、走っちゃいけないんだよ？
冴斗
それでも
冴斗
返事、したくてさ
真奈美
……何の？
冴斗
ﾆｺｯ 素直じゃない
真奈美
（どしたんだろ？急にスマホ画面見て）
LIMU
真奈美
好き
真奈美
直接、言えなくて、ごめん
冴斗
好きだよ
冴斗
これで、おあいこ
真奈美
真奈美
バカ
冴斗
そっちこそ
冴斗
ねぇ
真奈美
何？
冴斗
知ってる？
冴斗
身長の差、20センチは
冴斗
キス、しやすいんだってさ
真奈美
真奈美
何でそんなこと、
冴斗
ねぇ、前、向いてよ
真奈美
何よ、急に近くなって
冴斗
わかってるんでしょ？
冴斗
キス、していい？
真奈美
何で？
冴斗
もう、さ
冴斗
我慢できないんだ
冴斗
ようやく、素直になってくれたんだもん
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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