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追記 急上昇ランキング5位ありがとうございます!
第1話 「煩い」が閲覧100を突破しました!ありがとうございます🤲🏻 最終回も近づいているので最後まで読んで頂けると幸いです🙌🏻
私の一番の幸せってなんだと思う?
憧埜が幸せになることだよ
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文化祭が終わってから2週間程たった
結空は今まで通り何も変わることなく接してくれる
高柴くんともたまに一緒に帰ったりDMで話をしたりしている
何ら変わりのない日常を過ごす中で自分の幸せを探し続ける
あと何回嘘に嘘を重ねれば救われるのだろうか
そんなことを毎晩毎朝考えて
今も普通を諦めれない心を押さえ込んで校門へ向かう
校門を出てすぐ僕の目には
そこで誰かを待っている人の姿が映し出された
響
憧埜
憧埜
響
響
響
憧埜
廻青
憧埜
憧埜
響
響
憧埜
ため息が出そうになるほど見え見えの嘘に躊躇いながらも頷いた
響
憧埜
波が押し寄せる音がうるさく聞こえる
響は靴を脱いで足だけ海水にさらしている
響
響
憧埜
靴と靴下を砂浜に置いて恐る恐る波へと足を入れた
憧埜
憧埜
響
憧埜
暫く浅瀬で水を弾きながら無駄話をした後、2人は浜辺に腰を下ろす
時刻は18時半を回っていた
響
憧埜
響
響
平然と嘘を見破って話を続ける
隠しても無駄なのは知っているから正直に答える他なかった
憧埜
響
響
憧埜
響
憧埜
空気が揺らいだことに響は気づいて表情を暗くする
憧埜
響
響
憧埜
響
憧埜
憧埜
憧埜
響
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜は遠く海を眺めている
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
言葉にできない表情で淡々と話をする憧埜の顔を見ることができない
見てしまえば本当のことを聞けないような気がした
響
憧埜
響
響
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
苦しそうな顔をした憧埜に響は何も言えなかった
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜は涙で潰れた顔を覆って俯いてしまった
響
響は優しく手を憧埜の頭に置いた
響
響
響
響
響
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
響
憧埜
響の言葉に被せるように声を荒らげる
憧埜
憧埜
憧埜
響
響
響
響
響
響
響
響
響
響
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜は立ち上がってぼんやり光を放つ街灯へ足を運んだ
響
響の声に少しの反応もせずに歩き続ける
もう振り返るな
そう強く言い聞かせた
強ばった腕を強い力で響は握った
憧埜はその温かさを感じ取る間もなく振り払おうとする
それでもその手を離さなかった
憧埜
響
憧埜
憧埜
響
憧埜
痛みを感じるほどの力が伝わってくる
憧埜は響の方へ振り返った
憧埜
涙で潰れた顔のまま響は憧埜の腕を掴み続けていた
響
響
響
憧埜
どうしようもないんだから
響
響
何も知らないくせに
憧埜
憧埜
僕は僕じゃ幸せになれないんだ
響
響
怖いんだよ
響
響
もうどれが本音かわからないんだ
響
全部大好きだよ
響
響
俺の事信じてくれよ
響
響
響
響
下手な標準語
優しく震えた言葉
強がりはお互い様だった
憧埜は響の目を見る
憧埜
憧埜は一つだけ心に決めて
抱えきれない想いを抱いて
それでも笑って見せた
憧埜
憧埜
憧埜
響
響
憧埜
響
憧埜
波打つ水平線に
一隻の舟が西へと進んでいく
疎ましい朝から逃げるために
第11話 抱きしめて
10月2日
紅葉が色をつけ始めていた
秋も長くてあと1、2週間程だろう
落ち着かない心のせいで授業に集中することも居眠りすることも出来ない
20分も経てば放課後だ
その20分を長く感じたかった
チャイムが鳴りHRが終わったクラスから続々と生徒たちが帰っていく
紘時
憧埜
紘時
憧埜
恵
教室の外から恵が呼びかける
憧埜
恵
憧埜
恵
恵
恵
紘時
覚束無い顔をしたまま紘時は教室を後にした
その後直ぐに憧埜は重い足取りで教室を出ていった
教室の中を覗くと1人の男子生徒がペンを走らせているのが見えた
憧埜
澄
澄
憧埜
憧埜
憧埜
澄
澄
憧埜
いつも通り優しく笑って接してくれる
遠慮しながら教室の中へ足を踏み入れた
高柴くんはわざわざ隣の席の椅子を下ろしてくれた
憧埜
憧埜
澄
澄
憧埜
澄
憧埜
澄
澄
澄
澄
憧埜
憧埜
澄
澄
憧埜
くだらない雑談をして2人で笑い合う
なんだか久しぶりだ
終わりたくない
終わらせたくない
でも
終わりにしないといけない
憧埜
澄
鼓動が煩わしい
手が震える
もうわかってるくせに
何も分かってない様な表情で
換気用に開けている窓から冷たい風が通り抜けた
高柴くんと僕の髪がゆっくりと靡いて
あの日の廻青の顔を思い出した
ごめん憧埜
やっぱり怖い
終わらせたくない
仲間として一緒に努力した日々も
バトンを必死に繋いだ夏も
一緒に回った文化祭も
全部楽しかったから
言葉にしなくてもわかってくれる優しさ
僕の幸せを一緒に喜んでくれる温かさ
楽しそうな笑顔
すこし怒った顔
全部忘れたくないから
全部大好きだから
二人で創り上げた思い出が蘇ってくる
それはただ綺麗で眩しくて
大切にしたくなった
誰にも渡したくない
手放したくない
でも伝えないと
澄
澄
憧埜
憧埜
憧埜
憧埜
澄は握りしめていたシャーペンを 落とした
それを拾うことなく答える
澄
一つ一つの所作が音で聞こえるほどの静寂だった
憧埜
憧埜
強ばった表情のまま憧埜は何も言わなくなってしまった
それに反して澄は笑っていた
澄
澄
澄
憧埜
澄
澄
憧埜
憧埜
本当は全部終わらせるために伝えた
この気持ちに区切りを付けるために
それなのに
憧埜
澄
澄くんは頭を優しく撫でてくれた
憧埜
憧埜
僕かどんなことを言ってもあなたは優しく笑っていてくれる
澄
澄
澄
なんであなたは離れていかないんだ
離れるどころか
あなたは初めて僕の名前を呼んでくれた
澄
澄
澄
澄
そんなに不安にならなくて大丈夫ですよ
高柴くんが持っている色は高柴くんだけのものですから
澄
澄
澄
澄
憧埜
瞬間に暖かさに身が包まれた
ありがとう
その言葉を言う前に
澄くんは僕を抱きしめてくれた
僕の気持ち
僕の普通
その全てを
今はこの時間に身を委ねていたい
伝えるはずだったさよならは
まだ取っておくことにした