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『愛してる。』とは言えないから、

第2話 - Ktyの場合

1,011

2025年09月27日

#amnv

#ktytg

#akpr

#atmz

虹椿。📣❤️推し

主。

みなさんこんにちは！！

主。

連続投稿二日目、今回は『愛してる。』とは言えない
Ktyくんのお話になりますっ！！

主。

注意事項等はプロローグ参照

主。

それでは、いってらっしゃいませ！！

Q.「愛してる。」というのはあなたにとってどんな言葉ですか？

A.それは、僕にとって愛する人に負担をかけてしまいそうな言葉です。

問われた質問に微笑みを浮かべてそう答えた僕は、考えに耽る

もしも僕が「愛してる。」を口にしたらどうなるだろう

いろいろなものを抱えているあの子は、僕の言葉を重いと感じてしまうかもしれない

彼が僕を好きなのは知っているし僕も彼が好きだけど、リーダーとしていろいろなものを抱えているあの子に負担をかけたくない

僕の言葉であの子の負担を増やすなんて言語道断であるのだ

だから、“愛してる。”とは言えない。

Kty

うう、体だるぅ、、、

急に体調が悪くなって配信を休むことになった僕が目を覚ますと、時刻はすでに2時を回っていて、窓の外には夜の静寂が漂っていた

とはいえ目は覚めてしまったし頭が痛くて眠れそうにないので、僕はベッドから出て少しよろけながら自室の引き出しを開け、薬を探す

Kty

えーっと、確か頭痛薬はこの辺に、、、

しばらく棚を漁って目的の薬を発見した僕は寝る前に用意しておいた水筒の水でそれを服用し、ゴロンとベッドに戻る

数分間目を閉じて眠ろうと努めても、薬もすぐには効かないしそもそも眠りすぎてすっかり目が覚めてしまっているので、なかなか睡魔が訪れることはない

Kty

これ、もう寝るのは諦めた方がいいかも、、、

僕はそう結論づけてサイドテーブルに置いてあったスマホを手に取り、メンバーからの連絡を順番に確認していく

みんな僕の体調への気遣いの言葉とリスナーさんが僕のことを心配していたという旨の連絡をしてくれており、今のところ特にとり急ぎ対応しなければならない重要な用件等はなさそうだ

Kty

（みんな優しいから、仕事の連絡を
僕に回さないでくれているだけかもしれないけど、、、）

最後にTgの連絡を確認しようと彼とのトークルームを開き、僕は思わず目を見開いて固まりながら画面を凝視してしまった

まず彼からの通知は2件あって、一つ目は『ゆっくり休んでね』という他のメンバーと同じ気遣いの言葉

そして、一件目のフキダシの下には大量の送信取り消しがあって、二件目のフキダシにはこんなメッセージが書かれていた

『Ktyがいないと、寂しいよ。』

Kty

……。

元々Tgはわかりやすい性格で、僕と話していると綺麗な千草色の瞳をキラキラと嬉しそうに輝かせるし声のトーンも普段よりうわずってソワソワし始める

そんな彼のことだから、多分そうなんだろうなとは思っていた

Kty

Tg、、、

僕も彼のことが好きだからその気持ちは嬉しかったけど、『勘違いかも』と自分の直感を誤魔化そうとする自分や、大好きな彼に負担をかけたくない自分が邪魔をしてなかなか最後の一歩を踏み出せなくて

失敗なんてしたくないからこのままでいいや、と思っていたけど、僕はもうすでにこれ以上自分を誤魔化せないところまで来ていた

Kty

どうしよう、Tgのことが好きすぎるっ、

普段、メッセージアプリで誤字や誤爆をした時にTgは、送信取り消しではなく、直後に『ごめん誤字、正しくはこう』というふうに訂正版のメッセージを送って自身のミスを相手に伝える

つまりこの送信取り消しの山が誤字なんかではなく、彼の迷いが現れた結果なのだ

Tgは恥ずかしがり屋で照れ屋さんだから、僕がいないと寂しいということを伝えるかどうかを何回も迷って送っては消してを繰り返したのであろう

そんな彼を想像して心の底からTgに対する愛おしさが込み上げてくる自分に、気がついてしまった

Kty

もう、自分の気持ちに嘘つけないっ、

でも、だけど、とTgを最優先にしたい自分が顔を出す

Tgは僕たちのグループのリーダーで、より良い活動のために全力を尽くしてくれている

人一倍努力家でいろいろなことを抱えているあの子にとって、僕のこの気持ちは負担になりうるものなのだ

Kty

（Tgの邪魔には、なりたくないな、、、）

僕はTgが大好きだ、彼にとって特別な存在になれるならなりたいし、誰よりも彼のそばで努力を惜しまない彼を支えたい

でも、“恋人”という関係が相手にさまざまな制約や縛りを付与するに等しいものであるということもわかっているから、やっぱり気持ちを彼に伝えるのは気が引けてしまう

Kty

どうしたらいいんだろ、、、

はぁ、とため息をついて自身のベッドに再び寝転んだ僕は、体調不良で弱っているからなのかいつにも増して気が滅入ってしまって、思わず女々しい言葉をこぼしてしまった

Kty

Tgに、会いたいよ、、、

『……え、？』

体が重くて頭が痛くてそっちにばかり意識が集中していた僕は、いつの間にか自分の指が通話開始ボタンを押して、 Tgがそれに出たということに気がつかないまんま眠りに落ちた

『えっ、えっ、Kty急にどうしたのっ！？』

Kty

zzz、、、

『ねっ、寝てるし、、、』

『……明日、朝一番にお見舞い行ってあげるね』

『もー、Ktyほんと心臓に悪い、、、///』

僕が眠りに落ちた後のスマートフォンから大好きな彼の声が流れて通話がぷつんと切れた時には、僕はすっかり夢の世界に行っていた

Kty

んぅ、朝、？

僕がふわぁ、とあくびをしながら目をぱちっと開けると、サイドテーブルに置いてあるスマホは午前8時過ぎを指していて、どうやらいつの間にか眠っていたらしいと思い至る

布団からむくりと起こした体は昨日より少しだるくて、頭はガンガンとひどい痛みを感じる

Kty

風邪って二日目とか三日目が一番きついんだよなあ、、、

僕がサイドテーブルからスマホをとって通知を見ると、 Tgから連絡が入っていた

そこに書いてあるメッセージに僕は少し驚く

Kty

（『今日の9時にKtyの家いくね』って、、、えええっ！？）

少しトーク履歴を遡れば覚えのない音声通話の記録も残っており、僕はさらに混乱して昨晩（というか今日未明）の記憶を必死に手繰り寄せようとするが、なかなかうまくいかなかった

そんなこんなでわちゃわちゃしている間にTgがやってくる時間になって、 9時ぴったりに彼がマスクをつけた状態でコンビニ袋片手にやってきた

Ktyおはよ、体調どう？

Kty

昨日よりちょっとだるいかも、、、

そうだよねえ、風邪って引いた次の日が一番しんどいよね

Kty

うん、そうだね、、、ってゆーか

？

Kty

な、なんで急に僕の家に、、、

看病するためだよ

Kty

いやでも、普段はそんなことなくない、？

Tgは僕の様子を見て僕が電話のこと等を覚えてないことを察したのだろうか、彼はしばらく考える素振りを見せたが、すぐににひっと照れくさそうな可愛らしい笑顔でこう言った

気分だよ、気分

Kty

そっかぁ、？

そうそう、と適当に返事をするTgがちょっとだけ嘘っぽいが、別に悪いことではなさそうなので深掘りはしないでおこうと判断する

というか、深掘りしたらなんだか自分のダメージが大きくなりそうな気がした

おかゆ作るから台所借りていい？

Kty

レトルトのおかゆ食べるから大丈夫だよ

流石に面倒を見てもらうのは申し訳ないと僕はそう続けるが、それを聞いたTgはむんっとほっぺたを可愛らしく膨らませて反抗してきた

レトルトなんてダメっ、
ちゃーんと普通のおかゆを食べなさいっ！！

あとおれがKtyの看病したいだけっ！！

Kty

そ、そっか、？

マスク越しでもわかるほどぷくーっと可愛らしい頬に空気を溜めているTgに僕がそう了承の返事を返すと、彼は満足げにうなずいてご機嫌で台所の方まで歩いて行った

Kty

（なんかいいことあったのかな、、、）

そんなことを考えながら僕がぼーっと窓の外の景色を眺めて数十分、ほかほかと湯気をたてた美味しそうなおかゆとスプーンをお盆にのっけたTgがサイドテーブルにそのお盆を置いて椅子を持ってきて腰掛けた

Kty、おかゆ一人で食べれる、？

Kty

んー、ちょっときついかも、、、

そっかぁ、、、

Tgは僕の返事を聞いてそう相槌を打つと、よしっと服の袖をまくってお盆に置いてあったスプーンを手に取った

じゃあおれが食べさせてあげるっ！！

Kty

ええええっ！？

Kty

ちょっとそれは恥ずかしいかも、、、///

でもちゃんと食べないと体調良くならないよっ！！

Kty

うっ、それもそっか

そうだよっ！！

Kty

じゃあ食べます、、、

はぁーいっ！！

Tgはいつも末っ子らしくてメンバーに甘やかされていることが多いから誰かをお世話できるのが嬉しいのだろうか、とても張り切った様子でスプーンでおかゆを掬い、ふーふーと冷ます

十分冷めたと判断したのであろう彼は目をキラキラさせながら僕を見て、その一口分のおかゆが乗ったスプーンを差し出してきた

はいっ、あーん！！✨

Kty

うう、やっぱり恥ずかしい、、、///

いーからいーから、あーん

Kty

あ、あーん、、、

何がなんでも『あーん』をさせようとしてくるTgに根負けして僕が薄く口を開くと、彼はぎゅむっとそのスプーンを僕の口に入れてくる

スプーンに乗ったおかゆをパクッと食べてもぐもぐと口を動かすと、ほどよい暖かさと白米特有の甘さ、優しい塩味が美味しかった

Kty

美味しい、、、

ほんと！？よかった！！

もっと食べる？

Kty

うん、食べる

何回も繰り返すうちに『あーん』に抵抗がなくなってきた僕が美味しい美味しいとおかゆを咀嚼して飲み込んでを繰り返していると、やがてお皿の中のおかゆはなくなってTgは満足げに笑う

結構食べたね！！

Kty

昨日体調悪いってなってから何も食べてなかったから、、、

Kty

もしかしたら、だいぶお腹空いてたのかも

そっかぁ、じゃあ作ってよかった！！

キラキラした笑顔を浮かべるTgにドキドキと僕の鼓動が早くなるのは、きっと風邪で体温が高いからだけではないのだろう

それじゃあお昼ご飯はうどんをゆでてー、
3時のおやつはりんごをむいてー、、、

あっ、プリンとかゼリーも買ってきたから置いとくね！！

Kty

うん、ありがと

Tgの気遣いが嬉しくて少し微笑んでそうお礼を言った僕を見た彼が、一瞬固まってかーっと顔を赤くし始めた理由もわかってる

でもやっぱり、可愛くて努力家な彼の邪魔をしたくなかった

（その優しい笑顔は、反則っ、！！///）

彼はしばらく顔を真っ赤にして口をぱくぱくさせていたもののぶんぶんとその頭を振って、食器を片付けようと立ち上がる

じゃ、じゃあおれはおかゆの片付けに、、、///

Kty

あ、

僕に背中を向けて部屋から出て行こうとする彼が寂しくって、僕は無意識に彼の服の裾をぎゅっと握ってしまった

え、Kty、？///

Kty

……。

自分のとっさの行動に自分でも理解が追いつかないが、僕が彼の引き止めた理由は数え切れないくらい心当たりがありすぎる

Kty

（どうしよう、思わずTgを引き止めちゃったけど、、、）

Kty

（ど、どれを言えばいいんだ、、、？）

言うべき言葉が思いつかなくてぐるぐると回り始める思考回路とは裏腹に、胃袋が満たされて満足したのであろう僕の体は病気をやっつけるために睡眠を取る準備を始める

やがて頭ごとふわふわしてきた僕はもう何も考えられなくて、自分の脳みそを何度も巡る言葉の中で、一番大きいものだけをポロリと静かにこぼした

僕の言葉を聞いたTgの可愛らしい顔がりんごのように赤く染まるのを見ながら、僕はちょっとずつ眠りの世界に落ちていく

Kty

（ああ、やっぱりTgはかわいいな、、、）

「愛してる。」とは言えない僕は、

“大切だから、そばにいて。”って言うんです。

ーKtyの場合ー

『愛してる。』とは言えないから、

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虹椿さんほんとに愛してるの変わりに言う言葉選び完璧すぎやしませんか !? 🤤🤤 tgちゃんの " ktyが居ないと寂しいよ " もそうだけど !! ktちの " 大切だからそばにいて " も最高です !! 😭 あとtgちゃんが普段は誤字ったりすると、後付けで誤字って訂正してるのにktちにメッセージ送る時は送信取り消しなのほんとに言葉に迷ってる感があってめっちゃ好きです 🫶🏻✨