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虹椿さん=ハピエンのイメージしかないんですけど...虹椿さんの書く♡♡♡シーンほんとに辛い...😭😭 もうこれ短編じゃなくてシリーズ化でもありじゃないですか?(だまれ)シリーズ化したら心臓足りませんけど アンドロイドに恋なんて異常ってわかっていたかもだけどわかってない天才でも選択を間違える時もある天才だから、選択を間違えたのかもしれないですねもしatくんがギフテッドじゃなかったら、mzたんと幸せに
めっちゃ感動しました! あと、最後のあっとくんが亡くなる部分やまぜ太くんの初期化部分、 あきぷりへの手紙の部分全て、良かったです! 今言った部分がすごい良かったけど、感動して泣いてしまいました あきぷりの最後二人そろって言う部分が共感できました! もう、これで、一つの物語作れるのでは? 言葉に出来ないくらい感動しました!
恋していたのに感情が一部分無くなってたり思い出をあまり覚えてなかったりしていたのはあっとくんが飛び降りる前にプログラムを消しちゃったからなんだ…どれも凄く素敵な思い出だったのにあっとくんは尋常と言われていたからこそ耐えられなかったんだね。あっとくんのまぜ太くんへの思いやりのような縛り付けている呪いのような命令とまぜ太くんのあっとくんへの思いがすれ違ってバットエンドになってしまうのが悲しすぎる😭
主。
主。
主。
主。
主。
主。
主。
主。
ここから本編入ります!! いちおワンク↓↓ 今回のメインカプ:atmz (前編と同軸、過去のAt→Ak前提で話が進みますがatmzです) ⚠️死ネタ要素ありです(グロ表現等はありません)!!⚠️ こちらはnmmn作品となっております。 ご本人方とは一切関係がありません。無断転載・拡散はお控えください。 地雷さん・作品を読んでいて苦手だと思った方はブラウザバック推奨
以上が大丈夫な方のみの閲覧をお願いいたします!!
主。
At
Mz
At
Mzの手を引いて家から持ってきた鍵でカフェの扉を開け、 俺はclosedの看板をそのままに誰もいない店内に入る
以前は祖母が夫を思い出しながら掃除をしてたりしていたのだが、 彼女が病気で急逝してからは専ら俺がカフェの掃除をしていた
At
Mz
At
そんなふうに言って笑いながら、俺は二階から掃除道具を取ってきて、 2人のことを思い出しながら店を綺麗にしていく
店内に染みついた祖父が淹れたコーヒーの匂いが好きで、 俺は父親も母親も忙しい時にここに遊びにきていた
カウンターでコーヒーミルを回しながら豆を挽く祖父と話しながら、 父親が買ってくれたドリルを母親が買ってくれた文房具で解き、 認知症予防という祖母に丸つけをしてもらう
幼い頃の俺はその時間が本当に大好きで、あの時は幸せだったよなと思う
でも当時の俺にとってそれは当たり前の光景で、 これが幸福だと明確に理解したのは祖父が亡くなった後だ
人は、失うことによって幸せを知る
当たり前が壊れて初めてそれが自分にとっての幸せだったと 思い知り、涙を流して生きていく
なんとも皮肉で、矛盾した自然の道理であろうか
Mz
At
俺の指示に従ってよいしょよいしょと掃除をするMzを見ながら、 ちょっとの違和感も見逃さないように覚えておく
あとで今日見つけた違和感をノートにまとめておこうと思いながら、 俺が店を掃除すること数時間、店はすっかり綺麗になった
At
Mz
At
At
Mz
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Mz
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At
At
At
Mz
Mz
At
俺がそう尋ねるとMzは何かを言おうとしたが、 結局何も言わないでその言葉を飲み込んだ
Mz
At
彼のはっきりしない物言いが少し気になったが、 そこまで不自然というわけでもないので俺はあまり気にしないことにする
使い終わった掃除道具を片付けながら、俺はそういえばとつぶやいた
At
Mz
At
オウム返しにそう答えたMzににこりと微笑みかけて、 俺はカフェの棚から祖父が愛用していたコーヒーミルを取り出す
同じく棚に置いてあるまだ期限の切れてない豆を取り出して、 俺はバラバラとコーヒーミルに豆を入れ、挽き始めた
カリカリと豆を挽く音が響くたびにコーヒーの香りがふわりと立ち上って、 Mzはそんな俺の手元を目をキラキラさせながら見ている
Mz
At
At
Mz
At
俺がニコッと笑ってそう言うと、 Mzは俺の言葉と声と笑顔をデータベースに焼き付けるように 俺をじーっと凝視していた
Mz
At
At
Mz
At
しばらくそうして話しているうちにコーヒーが一杯完成し、 俺はほかほかと香ばしい香りを立てるコーヒーの入ったカップを カウンターに置き、客席の方に回って腰掛けた
手元に置いてあるミルクとシロップをドバッと投入し飲み始めると Mzが驚いたように目を丸くする
Mz
At
Mz
At
俺はミルクと砂糖の入ったもはや苦くもなんともないコーヒーを一口のみ、 ことんとソーサーにおいて頬杖をしながらMzに言った
At
Mz
At
俺はニコッと笑い、軽く首を傾げてMzに言う
At
At
Mz
At
Mz
俺の言葉を聞いて渋々とコーヒーミルを使い始めたMzは、 ちょっとずつ豆を挽いてコーヒー豆を小さい粒にしていく
初めてなのであるし色々とツッコミどころはあったが、 やはりそこはアンドロイド、俺が初めてコーヒーミルを触った時よりかは ずっとずっと上手にコーヒーを淹れることができていた
At
Mz
Mz
At
Mzがソーサーと一緒に置いてくれたカップを手に取って、 ミルクもシロップも入れずに一口飲むと、Mzはまた驚いた
At
Mz
At
At
Mz
そう突っ込んできたMzに軽く笑いながら、 俺はにっと微笑んで俺がそのままのコーヒーを飲んだ理由を言う
At
Mz
At
笑いながらまたMzの作ったコーヒーに口をつけた俺を、 Mzは不思議そうに眺めていた
その瞳には好奇心と共に微かな熱が含まれていたが、 俺はそれにはほとんど気がつかないで Mzが淹れてくれたコーヒーを飲んでいた
俺がカフェを継いで数ヶ月経った梅雨明けの時期、 Mzが俺にこんなことを聞いてきた
Mz
At
Mz
At
At
Mz
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Mz
At
At
Mz
At
Mz
なんだかモゴモゴしているMzが気になったが、 それを問い詰めようとしたところで店に客が入ったため 俺はそちらの接客に意識を向ける
そんな俺を見ているMzは、 何かをデータベースに記憶するかのように俺の耳元を注視していた
Mz
Mz
Mz
梅雨も完全に終わり7月上旬に差し掛かった頃、 普段ならすでに充電器で電力供給をしているはずのMzが 日付が変わる少し前に俺の部屋に入ってきた
Mz
At
At
Mz
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Mz
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At
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俺の質問を受けたMzは俺の作業机の上にあるデジタル時計をチラリと見て、 何かを計算しながら話してるかのようにゆっくりと口を開く
Mz
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At
ネットサーフィンをしていたデスクトップで コードアプリを開いてMzのプログラムを確認しながら俺が尋ねると、 彼は少し考える様子を見せながら答える
Mz
At
Mz
At
Mz
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ざっとコードを確認するが特に変なところは見当たらず、 Mzが感じているシグナルは 色々な感情が混ざったもの、というところだろうか
特徴だけ聞くと恋のようにも聞こえるが、 アンドロイドが恋をするというのは自分にとって理解し難いことだった
At
At
Mz
At
At
Mz
At
At
恋の可能性が高いかも、と言おうとしたところで、 カチッとデジタル時計が音を立てて日付の変わり目を知らせる
それを見たMzはニコッと笑い、俺に小さな小箱を渡した
Mz
At
Mz
At
デジタル時計の日付のところに目をやると、 確かにそこには俺の誕生日の日付が書いてあった
At
Mz
At
俺の問いにMzは一瞬固まったが、 しばらくすると諦めたように笑って言った
Mz
At
Mz
Mz
Mz
Mz
At
At
Mz
Mzがくれた小さめで上品な箱を開けると、 そこには@マークをモチーフにしたイヤリングが入っていた
At
俺がピアス穴を開けてないことも知った上でイヤリングにしたのだろうか、 だとしたらこのアンドロイドは相当優秀である
俺が嬉しくなってそのイヤリングを左耳につけると、 Mzも嬉しそうに笑った
At
Mz
Mz
At
わざわざ俺のためというところを強調した彼に 心臓がドキリと覚えのある鼓動を刻んだ気がしたが、 俺はその気持ちに見て見ぬ振りをする
Mzが俺の中の“Mzは息子のようなもの”という認識を ぶち壊そうとしていることに、気がつかないふりをした
Mz
Mz
At
At
Mz
Mz
ちょっとだけいつもと違う甘さを含んでそういったMzに、 俺はまた混乱しそうになった
At
Mzが俺にイヤリングをくれてからまた月日が流れ、今日はクリスマスだ
カフェも少し賑やかな感じに飾り付け、 クリスマス専用のメニューを作ったりもした
俺がクリスマス仕様に整えた店内を満足げに眺めていると、 後ろからぎゅっと抱きついて人肌でも金属でもない Mzの体がぴっとりと俺にくっつく
At
Mz
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Mz
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Mz
Mz
Mz
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俺がそう納得してMzに背を向けた瞬間、 彼の瞳が少し曇ったことなんて俺にわかるはずもなかった
Mz
Mz
すりすりと俺の体にくっついているMzが心臓に悪くて、 俺は色々と勘違いしそうになったけど、慌てて振り払う
At
At
At
そんなことを考えている俺の顔を、Mzが不服そうに見ていた
At
Mz
俺はポケットからとあるものを取り出しつつ、 彼に『目を閉じて』と指示を出す
大人しくぎゅっと目を瞑ったMzに笑いながら、 俺が髪の毛を模したMzの頭部にそれを取り付けると、 Mzは少しくすぐったそうに身じろいだ
At
Mz
パチリと目を開けてきょとんとしているMzに、 俺は『鏡を見ておいで』と言って彼を2階に送り出す
数分後、ドタバタと騒がしい音がしてMzが俺に飛びついた
Mz
At
Mzの頭を撫でながらそう言った俺に彼は むんっとほっぺをふくらませ、俺にぎゅーっと抱きつきながら 今しがた鏡で見てきたのであろう俺からの贈り物を指差した
Mz
Mz
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Mz
At
俺は心底嬉しそうに目をキラキラさせて 悪魔のピン留めをぺたぺたと触っているMzを見ながら、 彼に優しくお祝いの言葉を言った
At
At
俺の言葉を聞いたMzが、甘やかに蜂蜜色の水晶体を細めた
Mz
その表情があまりにも可愛らしくて色っぽいものだから、 俺は思わず彼に落ちてしまいそうになったが、 すぐさま自分で自分を誤魔化して芽生えた気持ちに蓋をした
そろそろ気持ちを誤魔化せなくなってきていることも、 “天才”である俺にはわかっていたが、認めたくなかった
At
At
At
昔から“異常”という言葉が大嫌いで 自分が“異常”であることに過敏だった俺は、 Mzへの気持ちが深まるたびにそんなふうに自分を責めることになった
それがやがて俺の運命を壊してMzの初恋を壊すことになるなんて、 考えもしないで自己嫌悪を飲み込み続けた
本当に、“天才とバカは紙一重”である。
ざあざあと雨が降り頻る屋上で、 俺はびしょ濡れになりながらぼーっと下を眺めていた
Mz
At
At
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Mz
Mzは今にも泣き出しそうになっていて、 その水晶体に映る俺はひどく疲れた顔をしていた
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Mz
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俺はゆらりと彼の方を振り向き、 俺と同じようにびしょびしょになっているMzに 優しくレインコートを被せてあげる
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Mz
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俺はポケットに入っていたハンカチを手に取って、 雨と涙が混ざってどっちかわからないくらいびしょびしょになってるMzの 人間の顔に当たる部分をそっと拭ってあげた
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Mz
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Mz
Mz
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Mz
Mz
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俺がハンカチが入ってなかった方のポケットから とあるものを取り出すと、Mzは目を見開いて固まった
Mz
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Mz
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Mzは俺の手からそのリモコンを奪って壊そうとしたが、 俺はヒョイっとそれを避けてポケットの中に放り込む
At
Mz
Mz
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Mz
Mz
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At
Mz
At
俺は立ち上がり、Mzに近づいてレインコートのフードをそっとめくり 彼の前髪をかき上げてその額にちゅっと口付けた
仕草こそ結婚式で花嫁に誓いのキスを贈る花婿にそっくりだが、 その状況は結婚式とはまさに正反対である
俺の唇にただの金属みたいに冷たくも人肌のように柔らかくもない Mzの肌の感触が伝わって、Mzは水晶体を見開いた
At
At
Mzが弾かれたように固まっていた体を動かし始め、 ボロボロともう一度涙をこぼし始める
At
At
Mz
Mzが俺に手を伸ばすが、その腕はギリギリ俺には触れない
At
Mz
Mzが大粒の涙をこぼしながら大声であげたその悲鳴を無視して、 俺は意図的に屋上から踏み外し、頭から落ちていく
俺は重力に身を任せながらそっと目を閉じ、 手元のリモコンのボタンを強く押す
屋上にいるMzからシステム音が鳴ったのを確認した俺は、 誰にも届かない告白を曇り空に向けて吐き出した
At
笑いながら屋上から身を踊らせた最愛の人が、 曇り切った空気と共に地面に消えた
色々な感情が荒れ狂って、涙が溢れて止まらなくて、 真っ黒な絶望が渦巻いて、オレでは彼の生きる意味どころか 彼の命を奪ってしまったと自己嫌悪が止まらない
Mz
オレが彼の名前を呟くと、Atがスイッチを押したのか オレの中からシステム音が鳴り響く
システム音
システム音
Mz
Mz
Mz
あんなに素敵な人に恋をした、自分の気持ちをっ、!!
そんなオレの叫びも虚しく、オレのデータベースはどんどん初期化されていく
対抗するように人工知能でリセット解除のプログラムを組もうとしても、 Atの完璧なコードに隙があるわけもなく、それすらも無効化されていく
Mz
Mz
Mz
Mz
『恋』なんて気持ちを、オレの感情感知システムに実装しなかったんだろ?
Mz
Mz
Mz
Mz
お前は、どうしようもない大馬鹿者だろーがっ、!!
狂いそうなほどまでに泣き叫んで、 彼への言えなかった思いを全部吐き捨てて、 外気を吸い込む呼吸システムが過稼動状態に陥る
その間にも、オレの中の最愛の人との記憶は非情に奪われていって、 アンドロイドにとっての神に等しいマスターのプログラムには抗えない
Mz
Mz
あの人への思いを伝えようとして、彼の名前を忘れてしまったことに気がつく
オレが愛したのはマスターとしての彼ではなく彼自身であるので、 “マスター“と続けるのは気に食わず言葉を飲み込んだ
Mz
Mz
システム音
システム音
システム音
システム音
システム音
名前も忘れてしまった誰かの大人びた微笑みを讃える口元を思い出すと、 オレの感情感知システムがよくわからないシグナルを出した
そのシグナルもシグナルの原因もわからないのに、 なぜか眼球を模した水晶体から塩化ナトリウム水溶液が分泌される
Mz
“天才”が雨と共に消えてこの世を去った数日後、 彼の古い友人にとあるメールが送られた
そこに書いてある文面に目を通した2人の青年が涙をこぼす
『この俺からのメールをお前らが受け取った時、 きっと俺はもうこの世界にいないと思う』
『急にいなくなっちゃって悪いなとはお前らに思ってるんだけど、 お前らが俺を止めてくれるのもわかってたから何も言わなかった』
『結論から言うと、俺は諸事情でMzを初期化して お前らとの記憶も奪ってしまった』
『あいつの俺への気持ちはきっと俺が間違えて組んでしまった プログラムの“誤作動”で、いつかあいつは違う誰かに恋をするんだと思う』
『その気持ちは大事にしてあげたいんだけど、あいつの中に マイナスの感情や恋愛感情があったら きっとあいつは俺を思い出しちゃうから、それらの感情を封印した』
『そのアクセスコードは“恋してる”。』
『定期的にあいつの様子を見に行って、あいつが誰かに 恋愛感情の芽を見せたらアクセスコードを言わせて感情を解放してほしい』
『そうすればきっと、あいつはもう一度笑って生きられる。』
『嫌な役割を押し付けちゃってごめんね』
『でも、お前らにしか頼めないから。よろしく。』
『お前らの友人の1人、Atより。』
Ak
Pr
2人の賢い青年は互いに寄り添いながら涙をこぼし、 2人同時に同じ言葉を口にした
“あいつはきっと、何度初期化されてもお前に恋をするよ。”
ー天才の返すアンサーはー
主。
主。
主。
主。
主。