成瀬春樹
成瀬春樹
僕が告白したのは吹く風も夏に近づき、暖かくなった5月のことだった。
咲野藍
実際に先輩に目を合わせると、とてつもなく可愛かった。
僕が先輩に一目惚れをしてからやっと告白できた。
状況を理解できていないんだろうか
固まって、何かを考えてるように見える。
早く返事がほしいな…
成瀬春樹
咲野藍
咲野藍
咲野藍
咲野藍
成瀬春樹
咲野藍
先輩はそう言うと、ベランダから去ってしまった。
成瀬春樹
先輩がいなくなった一人の屋上でため息をついた。
あっけなく振られてしまった…
でも…
確かに先輩の言うとおりだ。
初対面で告白は自分からしても頭がおかしいと思う。
早く告白したくて頭が回らなかった。
その後僕は少し考え事をして保健室に戻った。
成瀬春樹
藤岡知子
成瀬春樹
まだ、入学してわからないことだらけだがこの保健室の先生は優しい人だなと思った。
藤岡知子
先生が口角を上げて言った。
ニヤついている。
「絶対振られただろ?」という顔をしている。
というのも先生には全部話してある。
僕が先輩に一目惚れしたこと、先輩のことが何よりも好きなこと。
そのうえで、色々相談に乗ってもらっていたり、先輩のことを教えてもらっている。
普段教室には行かずに、ここにいること。
昼には戻ってくること。
まぁ、何故か保健室にいる理由は教えてもらえなかったが。
先輩が保健室に来る前にも告白のことで助言をもらっていた。
ああしたらいい、こうしたらいいなど。
成瀬春樹
藤岡知子
藤岡知子
そんなのわかっている。
先輩に一目惚れして先輩を知った日から彼氏に興味がないことなんてわかっている。
成瀬春樹
藤岡知子
成瀬春樹
藤岡知子
藤岡知子
そうだ、諦めてたまるもんか。
成瀬春樹
藤岡知子
ベランダ…?
あぁ。たしか…昼ごはんを食べるのに人気なところ…だっけ?
先輩たちはそこで昼ごはんを食べに行ったのか…
成瀬春樹
僕はベランダに行くために椅子から腰を上げた。
成瀬春樹
僕が保健室から出ようと思った瞬間、先生の声がした。
藤岡知子
ふっ…「程々に」か…
成瀬春樹
次は僕が口角が上がった。
僕もテンションが上がっているようだ。
なにしろずっと好きだった先輩と話せたんだから。
僕は先輩のところに行くために保健室から出た。
成瀬春樹
この学校は広く、まだ全体を覚えきれていない。
学校の場所がわからないとこの先困るだろう。
移動教室や、職員室に用がある時など色々困りそうだな。
成瀬春樹
そんな事を考えながら先輩を探していた。
みんながお弁当を広げているってことはここがベランダか…
成瀬春樹
最悪…
まぁいいや…先輩に会うためにベランダに来たんだし。
いるかなー…
小日向芽依
姫沢咲良
ベランダで先輩を探した瞬間、
聞き覚えのある声が耳に入ってきた。
成瀬春樹
先輩の友達だ!ってことは…
咲野藍
いた!先輩だ!
成瀬春樹
僕は気分が上り、大声で言ってしまった。
僕は駆け足で先輩たちに近づく。
成瀬春樹
成瀬春樹
やっぱ先輩の顔間近で見てもかわいい〜
目と鼻と口のバランスがいいんだよなー
そんなことを思いながら先輩の答えを待っていた。
咲野藍
返ってきたのは「無視」だった。
え!?無視!?でも無視してる顔クールでかっこいい〜!
小日向芽依
姫沢咲良
咲野藍
いや、いいんです!
無視してる顔とても可愛くて仕方ないんです!
いやだめだ。ちゃんとお二人にも挨拶しないと。
成瀬春樹
小日向芽依
姫沢咲良
先輩のお友達さんもみんな顔がいい…
成瀬春樹
特に緑の目をしている先輩がとても綺麗だ。
この人…たしか…
あ!思い出した!
学年こえて人気があるって人じゃないだろうか…
先輩、後輩、同学年にも人気があるって聞いたけど…
ファンクラブもあるってクラスのやつが言ってたけど、本当なんだろうか。
姫沢咲良
返事も丁寧だ。
でも僕はどうしても先輩のほうが可愛く思えてしまう。
次に僕は先輩の弁当に目を向ける。
成瀬春樹
色々な具材が入っていて、彩りもいい。
おかずもたくさん入っていて、先輩のお母さん優しい人なんだろうな〜
美味しそう〜!
咲野藍
咲野藍
その瞬間、この場に重たい空気が流れ込む。
先輩めっちゃ怒ってる…
機嫌悪いな…速く行ったほうがいいなこれ…
成瀬春樹
そう行って僕は先輩たちから離れた。
短かったけど、とても楽しい時間だった。
ベランダから戻り、僕は教室に戻っていった。
はぁ…先輩可愛かったな〜
あんなかわいい生物この世にいていいのか?
成瀬春樹
でも、「あんたに興味ない」って言われちゃったしな…
成瀬春樹
普通の人ならここで諦めるかもしれない。
だけど、僕は違う
一目惚れしたときからずっと好きだったんだ
先輩のことが。
だから諦めたりするもんか。
先輩に何と言われようとずっと先輩のこと好きでい続けますから。
ずっとくっついていますから。
成瀬春樹
僕は先輩が思ってるよりしぶといんです。
その時ふと思い出した。
成瀬春樹
すっかり先輩のことに夢中になりすぎて昼休みなのに弁当を食べるのを忘れていた。
気づいたときには、あと10分しか昼休みが残っていなかった。
成瀬春樹
僕はその後急いで教室に向かい、急いで弁当を食べた。
心の片隅で楽しい学校生活の幕開けの音がした。
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