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私は恋愛小説が好き
ヒロインが私で 、 所謂王子様が君だと仮定する 。
どの小説も結局は結ばれて 、 幸せのハッピーエンド 。
私にはきっと無いのに 淡い気持ちが
どうしてかそう向ける 。
そんな事を想うから 手が震えては 、
読む手は止まり 本は棚へと戻される
其れでも君に想いを馳せるから 好きでいられる 。
理想と現実がより一層区切られる 。
辛くて苦しくて 矢っ張り君しか見えない
私の瞳が捉える君を どうしても
愛して 、大好きで 離れたくなくて
締め付けられる日々が過ぎてゆく
終わってしまえばいいのに 、
私の中に ‘ 諦める ’ なんて 選択肢は用意されない 。
そしてまた辛かった
君が好きだ 、と気付いてしまっても 私はきっと伝えられない 。
日誌を書き乍 、 頬杖をつく君を見つめて考える 。
今にも其の頬杖が崩れ 、 綺麗な睫毛が乗った瞼が落ちそうだ
そんな下らない事を思う 。
曖昧な関係を 終わらせない方法を
考えたかったのだけれど
どうしても今の君に 私の目が惹かれている 。
また視線は君へと揺れる 。
茉 陽
晴 哉
茉 陽
良かった 、なんて心の底から 思いもしない言葉を吐く 。
未だ居たい 、なんて 思っていた
でも此の関係値を続けなくては
誰もが苦しくなるから 。
我儘で身勝手な行動が 、 大好きな人迄苦しめる 。
其れ以上に つらい物なんて無いの 。
少しだけ温かくなった君が また私を惹く 。
先程の思考は 今日の課題にでもしておこう
また気持ちは後回し
また気持ちは隠れんぼ
職員室へと急ぐ君の背中が 愛おしく思える
視界を狭め 、 くっきりと見えるように見てしまう
客観的から私を見ていたら 、
私は目が無くなるくらい 細めて愛おしそうに
見ている事だろう
でも矢っ張り 見えぬように隠さなきゃ 。
まだ隠れていて恋心よ 。
其れか靡く風と共に 飛ばしてゆけ 。