ぼく
母はグルメな人でした。
ぼく
あ、グルメっていうのは『美食屋』って意味のグルメで…、
ぼく
ぼく
まぁとにかく食に関しては細かい人でした。
ぼく
テーブルに並ぶ料理の中に、たまにみたことない骨のスープとかがあって…
ぼく
まぁ美味しかったからいいんだけど…
ぼく
でもね、僕は食材について母に1回も詳細を聞いたことがないんです。
ぼく
あれは一体………
ぼく
なんの骨なんだろう。
ぼく
その日母は犬を買ってきました。
ぼく
ぼくにとって初めて増えた家族…
ぼく
可愛くてやんちゃな僕の弟…
ぼく
それから少しした頃かな…
ぼく
といっても1年、いや2年…
ぼく
夜ぼくは目が覚めて、台所へ向かった。
ぼく
水を飲むためにね…
ぼく
そしたら母さんったら何してたと思う??
ぼく
その時間に鍋で湯を沸かしてたんだよ笑
ぼく
僕と愛犬『コニー』の写真を眺めながらね、
ぼく
こんな時間に鍋を沸かして何作る気なんだろうって
ぼく
どれだけグルメなんだよって笑っちゃったんだ
ぼく
そしたら母さんどうしたと思う?
ぼく
僕を見つけたらとたんね、
ぼく
がって首をつかんで…
ぼく
そしてね…そしてね………
ぼく
気づいたら僕、『コニー』と熱い湯につかってたんだ
ぼく
とっても熱い湯だよ。
ぼく
身体の感覚もなくてね…?
ぼく
手と足がどこにあるかわかんなかったんだけどさ
ぼく
なんか夢の中にいるみたいでさ…
ぼく
ぼく
母さんったら何がしたかったんだろうね…








