きっと、あなたが居たから生きていた
理由なんて、それだけで十分だった
暑さなんて気にしてない、女に取り囲まれてる男
あぁ、見つけた
ずっとずっと、ずーっと!
会いたくてたまらなかったわ
ちらちらと目線を送れば
「また女か」
とでも言いたげな様子で
慣れた手つきで、私を引っ張った
いいカモに出会えた?
そりゃ、良かった
適当に、脳内で会話を錬成する
後ろから
「この人はあげない」
とでも言いたげな女がしがみついていた
あぁ、そっか
こんな気分だったんだ
「……ごめんね」
届かぬ謝罪を、呟いた
次の瞬間、私は用意していた刃物で女ごとその男を貫いた
「ごめんね、ごめんね」
「きっともっと苦しかっただろうに」
「それに気がついてあげられなくてごめん」
「だから、せめて」
「……いや、ただ私が救われたいだけの理由で」
「ワガママな、復讐をしたの」
「大丈夫、大丈夫だよ」
「私も今、そっちに行くから」
コメント
3件
ひっ……女ごと男を貫いた、って……男を刺 し 殺 す予定だったけど、まさか男にしがみついていた女まで刺してしまうなんて……😱😱 「私」の男に対する恨みは相当強かったんだな、って思うと同時に「私」だけを見て欲しかった、っていう気持ちが伝わってきて切なさと苦しさを感じた…… もちろん、人を殺 すことはダメだけど、「私」の気持ちを考えると仕方ない、とも言えるからちょっと複雑……😵💫💦