戸惑いながらも三村を受け入れた彼女
二人はそのまま愛し合った
会ったばかりで愛し合ったと言えるのかはわからない
それでも三村は
会って間もない彼女に精一杯の愛を込め
彼女もまたそれを受け入れることで
二人の長い長い夜は更けていった
時には激しく
狂おしいほどに彼女を求め
そして優しく包み込むように
三村は彼女を抱いたのだ
まだ名も知らぬ彼女に対し
三村優真
三村優真
三村は幾度となくそんな言葉を投げ掛ける
彼女はそれに黙って頷き
全身を震わせながらも
三村に全てをさらけ出したようだ
2010年5月12日(水)
三村が彼女を拉致した翌日
目覚めた彼女の左腕は手錠に繋がれていた
手錠は三村の右腕に繋がっていて
二人が離ればなれにならないようにと
彼女が眠っている間に三村がつけたものだった
彼女はそれに対しても抵抗をせず
トイレに行きたいと言う彼女を抱き上げ
トイレからベッドに戻るまでの間も
二人は手錠に繋がれたまま
三村優真
三村優真
三村優真
三村は再び紙とペンを彼女に手渡す
「あすみ」
小さめの文字で書かれた名前
三村優真
三村の言葉に彼女が首を横に振る
三村優真
彼女は黙って頷いた
そんな風に会話を続ける中で
三村は少しずつ彼女のことを……
ブーーっ
ブーーっ
ここでアラームが鳴ってしまった
今日もあっと言う間に時間切れ
十五分しか与えられない面会時間
しかもそれは一日にたった一度しか許されていない
もし私以外の誰かがその時間を使ってしまったら
次の日まで待たなければいけない
今のところ他の面会希望者はいないため
私は明日もここへ来て
時間いっぱい三村の話を聞く予定だ
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
芹沢大和
芹沢大和
沢田マリカ
沢田マリカ
勾留期間は最長で二十日間
私に残されているのはあと十八日
十八日後には
三村は検察での取り調べを受け
起訴されればそのまま裁判になる
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
沢田マリカ
沢田マリカ
芹沢大和
芹沢大和
沢田マリカ
沢田マリカ
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
沢田マリカ
三村の一方的な愛を
彼女はどんな思いで受け止めたのだろうか
コメント
6件
虐待の証拠がない、これはきついですね… 本当の悪人が裁かれて欲しい…