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クロエ

あぁもう、全部先回りされて…まったく、困っちゃうよ

クロエ

でもまあ───

クロエ

ギリ間に合わないでしょ。

その瞬間クロエ周辺が爆発し、一面煙に覆われる

サミュエル

っテヘルくん…!

クロエ

はい、1人────

テヘル

ケホッ…うぇ、煙てえな

テヘル

つか…なぁんだ、こんなもんか

サミュエル

テヘル

あのさぁ…魔法が使えるって分かっててなんの備えも無しに来ると思うかよ?

クロエ

!なるほどね…へえ、やるねぇ

クロエ

ま、いいや。じゃ…

クロエ

また、全員倒してから戦おうね。

クロエがそう言うと、扉が勢いよく開かれる

テヘル

来たな

アイザック

…ふぅん、そゆこと

サミュエル

ま、そうだよねぇ

サミュエル

(サンラシファーはずっと…俺たちに決定的な手を下さないくせに、戦わせる)

サミュエル

とにかく…全員、ぶっ潰しちゃおっか

 

オラァ!

サンラシファーの兵たちが勢いよく飛びついてくる

サミュエル

…うん?多いな……

サミュエル

(数で戦力を削ってく作戦…かな)

サミュエル

ところでクロエ

クロエ

はぁ〜い?

上からひらひらと手を振ってくるのを一瞥してサミュエルは尋ねる

サミュエル

ハロルドが俺たちのところに来たのはきみの判断?

サミュエル

それとも…

サミュエル

独断かな?

クロエ

クロエは一瞬考え込むと、一層笑顔になってこう答える

クロエ

ノーコメント

サミュエル

…ふーん

サミュエル

(クロエの戦法を考えたら…ハロルドを1人で送り込んでくるわけがない)

サミュエル

(あの子は激情型で…アメリアにただ向かってきた可能性が高い)

クロエ

僕からも1ついいかな

クロエ

キミたちは危険を分かっていて…なぜこの国に来たんだい?

クロエ

それも王子の命令?

サミュエル

(…)

サミュエルは攻撃の手を止めて、クロエを見上げた

サミュエル

違うよ

サミュエル

きみたちにシャーズドウム王家のことを聞きたいんだ。

クロエ

クロエ

ほう、どういうことかな?僕を惑わせる魂胆?

サミュエル

いや?ほんとに

サミュエル

なんできみたちがそんなにシャーズドウムを邪険にするのかなーって…気になって

クロエ

邪険になんて…そんな────

クロエ

やっすいもんじゃないよ。

クロエ

アレは殺さなくちゃあならない。

クロエ

…きみたちは……そもそもどうして今シャーズドウムがあんなに廃れているのか…

クロエ

知っているかい?

サミュエル

へぇ、なにそれ…知らない

テヘル

サミュエルアイツ…余裕かよっ、談笑なんかしやがって

テヘル

誰が今背中守ってやってると思ってんだ!

アイザック

じゃ、俺たちも早く片付けて混ざろうよ

テヘル

それもそうだな

テヘル

でもコイツら…この前の隊より強くないか?

テヘル

うおっ

ズル、と足がもつれたテヘルの腕を間一髪アイザックが掴む

アイザック

…気ぃつけてね

テヘル

はい…

テヘル

つか…どういうことだよ?この国には何人、兵がいるんだ?

アイザック

どーだろ

テヘル

……キリねぇな…

ポツリとそう言うと、テヘルはゆったりとしゃがみ込む

アイザック

?テヘル?

テヘル

よーし

テヘル

アイク、そうしよう

アイザック

どうするの?

テヘル

こんなやつら

テヘル

はやく片付けちまおう…ぜっ

その瞬間テヘルはビュン、と高く跳んだ

そして一際目立つ、最高地点に辿り着いた瞬間、テヘルは何かを放った

アイザック

あ、これこのままだと俺巻き込まれる?

テヘル

んはっ!どいとけばーかっ♪

テヘルはアイザックのその返しににやりと笑った。

クロエ

ふーむ…どうもキミたちを舐めてたと言わざるを得ない、のかもしれない

テヘル

やっと認めたかよ

縛られた者たちをチラリと見てアイザックは言った

アイザック

っていうかあの縄…本当に私用じゃなかったんだ

テヘル

あ゙?誰が私用で縄買うかよ

アイザック

ゴメンナサイなんにもないデス

サミュエル

…ねえ、この国……兵が異常に多いよね

テヘル

あ、それさっき俺も思った

サミュエル

やっぱり?で、思ったんだけど…

サミュエル

もしかしてこの国"全員"が戦闘可能な人間…だったりする?

テヘル

………はっ?

クロエ

フッ、ピンポーン

クロエ

そうだよ、この国では戦闘も"教養"の一環だよ

クロエ

戦闘、魔法…そういうのを"当然"と思える国

クロエ

それがこの国だ。

テヘル

なんでそんなこと────

クロエ

あぁ、やっぱり。

クロエ

キミたちは…なんにも知らないんだね。

サミュエル

────…?

クロエ

"なす術を持たなきゃやられるだけ"だ。

クロエ

これが、僕がシャーズドウムで生きて得た…たった一つの教訓だ

クロエ

覚えて…いや、知っているかい?キミたちの幼少期、あの国がどうあったか

クロエ

今はライアンに王権を移すための準備で王家は忙しくしているが───

クロエ

余裕があり、俗世を所有物のように扱っていた彼らは

クロエ

…シャーズドウム王家は、僕たち民のことを、人だなんて思っていなかったよ。

銃口の先のエンディング

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