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午前11:16 正体不明―ヒト形の影―確認
真
真
雨
界人
真
雨、界人―二人が生きている
そう思うだけで目頭が熱くなり涙が溢れそうになる
―いや、駄目だ。今回は違う。 アタシが、彼らを、守らねば
今すぐ彼らに泣きつきたい衝動を噛み殺し、真は前を向く
真
真
妙に冷たい地面…同じだ
真
雨は横に飛び避けた
雨
ツーシャ
？？？
さっきと同じ会話、さっきと同じ攻撃、 さっきと同じ展開
1つ違うこと―真がそれら全て知っていることだけ
真
雨
真が入り込めるくらいの大きさに雨が空気をきり裂き、ツーシャの背後へとつなげる
真
界人
まだ雨は死んでいない。攻撃パターンはわかってる…！
あの微笑のまま黙って攻撃を続けていたツーシャが口を開く
ツーシャ
彼の瞳孔が大きくなる。そして、楽しげにコロコロ笑いながら小首をかしげる
ツーシャ
真
ふと、ツーシャは黒い青年の腕をつかんだ
？？？
自分の行動を止められた黒い青年から、ノイズがかった不機嫌そうな音が発せられる
ツーシャ
ツーシャは足音を立てずに、彼の背後に回り込んだ真に近づく
ツーシャ
真
真
彼女の言葉に、黒い青年は刻まれた眉間のシワをより深くし攻撃を試みた
しかしツーシャの顔は嬉しそうに―新しい玩具をもらった子供のように顔をゆがめた
ツーシャ
ツーシャ
ツーシャ
そういいながら真たちに背を向け歩き出す
スペルタ―
「ボクもう疲れちゃったから帰るの〜」 歩きながらツーシャはそう言い、ひらひらと手を振る
それを見たスペルタ―と呼ばれる青年は、ため息をつきながらツーシャを追いかける
界人
雨
荒い呼吸を整えながら二人は言う
真
真
一番いい方法で、一番いい結末にたどり着ける
雪
真
界人
真
「オレたちは、"トロイメライからの刺客"と言えばわかるか？」
界人の死に際にスペルタ―が放った言葉だ
真
真
雪
どうやら雪は真の言い分に納得したようだ
真
美羽
雨
雨
雪
真
真
雪
戦闘の報告を終え、異邦人の対処についての話に移り変わる
ひとまずすべての検査が終わるまでは宿舎を提供し、衣食住を確保させるという話にまとまった
それを聞いた矢城と美羽は心底ホッとしたように胸をなで下ろした
この力があれば、みんなを守れる…
トロイメライにも対抗できるんだ
そう思うと真は思わず顔を綻ばせた
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