井之上
こんにちは、井之上です
井之上
最近本当によく出てきますね私
井之上
自画像でもなんでもありませんが
井之上
この顔覚えてもらえると嬉しいです
井之上
さて、ふたつめの本当にあった怖い話です
井之上
今度は私の家族がかつて遭遇した
井之上
ナニかについてお話しします
井之上
義父が趣味の釣りを楽しむため
井之上
一人で海に行ったときの話です
井之上
場所は若狭湾の、とある堤防
井之上
簡易椅子の隣にランタンを灯して
井之上
お酒を飲みつつ夜釣りをしていたそうです
井之上
義父はそれなりの腕前だそうで
井之上
普段はそこそこの釣果があるのですが
井之上
この日に限ってはピクリとも針が動かず
井之上
今日はそういう日なのかなーとか
井之上
ちょっと諦めムードだったようです
井之上
もはや釣果を期待せず
井之上
のんびりとしていたらしいのですが
井之上
目の前で
井之上
明らかに波とは違う音がしたそうです
井之上
魚でもはねたかな?と
井之上
堤防の下を覗こうと視線を動かすとに
井之上
足のすぐ近くに
井之上
目から上だけを覗かせた
井之上
見知らぬ女性が貼りついていたそうです
井之上
声にもならない悲鳴をあげ
井之上
慌ててその場を離れたそうなんですが
井之上
なんせ荷物は置きっぱなし
井之上
全部放り出して逃げるのは気が引けて
井之上
恐る恐る戻ったそうです
井之上
……女性は消えていたか?
井之上
いいえ
井之上
同じ場所にいたそうです
井之上
しかもその目は、じーっと
井之上
義父のほうを見ていたそうで
井之上
もう怖くて仕方なかったらしいのですが
井之上
ビクビクしながら釣具を回収していると
井之上
たった一言聞こえたそうです
???
お酒
井之上
心臓が跳ねる思いで振り返ると
井之上
女性の姿は消えていたそうですが
井之上
聞こえた声が何となく気になり
井之上
飲みかけやけど、ごめんな
井之上
そう言って
井之上
お酒だけ置いて帰ったそうです
井之上
義父の話はこれで終わりです
井之上
女性の正体は分かりませんが
井之上
もしかしたらお酒がほしかっただけの
井之上
害のない存在だったのかもしれませんね